国産そば粉の信州ざるそば（流水）

ゆでる手間が要らず流水解凍するだけで、ゆでたての味が再現できるそば。そば粉は北海道産、つなぎの小麦粉は北海道の産直産地「十勝はる麦の会」の特別栽培小麦と原料にもこだわりました。風味豊かで、コシのある食感をお楽しみください。

『国産そば粉の信州ざるそば（流水）』について詳しく知ろう！

【今回お話をうかがった方】（2025年6月時点）

信越明星株式会社峰村さん
三菱食品株式会社太田さん
パルシステム連合会商品開発本部下河原さん

そば粉は北海道産、小麦粉は特別栽培の産直小麦を使用

◆2023年にPB化したきっかけと変更した点は

峰村　2010年にNB商品（※1）で登場した本品は、翌年にあった東日本大震災後の関東計画停電の影響で利用が急増しました。お湯や電子レンジなどは使わず、流水解凍のみで食べられる点が需要にこたえたのだと思います。そのうえで、原料にこだわった、よりよいものを作りたいというパルシステムの思いを受けてPB商品（※2）としての開発に着手しました。流水解凍の簡便性や食感のよさはそのまま、そば粉を北海道産に、つなぎの小麦粉を北海道の産直産地「十勝はる麦の会」の特別栽培小麦に変更。麺のほぐれをよくするために添加していた乳化剤も不使用にしました。
※1 NB商品：ナショナルブランド商品
※2 PB商品：独自開発商品

◆国産そば粉の調達で大変なことはありますか

峰村　そばは天候に非常に左右されやすい作物です。昨年は猛暑が続いたので受粉を助ける虫が飛ばず、受粉できない花が多く出て収量が落ちました。せっかく実をつけても台風が来れば実が落ちてしまい、暖かすぎたり雨が降らない場合も生育に影響が出ます。こうした気温や天候の変化の影響を受けて、そばの生産量は減っています。そのため当社は広い北海道のなかでも道央、道東など数カ所の産地と契約することで安定して原料を確保しています。

◆「十勝はる麦の会」の小麦粉にした理由は

峰村　そばに使う小麦粉は一般的に中力粉が多いのですが、当社では「十勝はる麦の会」の強力粉「ゆめちから」と、中力粉「きたほなみ」をブレンドしたものを使用しています。試作の段階では「きたほなみ」のみでも試しましたが、強力粉をブレンドした小麦粉のほうが、よりコシが強く、食感がよかったので採用しました。また、そばの切り方にもこだわり、4種類の乱切り刃を使用することで麺に太いものと細いものが混ざるようにしました。太いものはしっかりとしたコシを、細い部分はつるっとしたのど越しのよさを楽しんでいただけます。

真空ミキサーで空気を抜きながら原料を混ぜることで、職人が手でこねたような生地になります

4種類の乱切り刃を使って手切り感を再現

そば粉と小麦粉、でんぷんの配合がコシを出す鍵

◆流水タイプの麺を製造する際に苦労したことは

峰村　流水タイプの麺は、そば粉やつなぎとして使用する小麦粉のほかに、コシと弾力を出すでんぷんを入れることが要です。そば粉、小麦粉、でんぷん、この3つの配合バランスがとてもむずかしいのです。そばの風味を残しつつ食感を保つ配合量を探し、何度も試作を重ねました。そしてそば粉、小麦粉、でんぷんの絶妙なバランスを見出すことで、しっかりコシのあるつるっとした食感が出せたのです。

◆いちばんのおすすめポイントは

峰村　ゆでるのがむずかしいそばですが、本製品はお湯や電子レンジを使用せず、流水で解凍できるためどなたでも簡単に調理ができて、ゆでたてのそばが味わえます。またそばはいろいろな食べ方ができるので、ざるそばだけでなく、ぶっかけそばや冷やしサラダそばなど、それぞれのご家庭でアレンジしながら食卓を彩ってもらえればうれしいです。