• 惣菜(冷蔵、冷凍、軽食)

おさかなソーセージ

タラの自然なうまみを活かすため できるだけ添加物には頼らずに作りました

『おさかなソーセージ』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2016年6 月時点)
日本水産株式会社 澤村貴史さん
パルシステム連合会 日配課 玉田直子職員

子どもが安心して食べられる魚肉ソーセージをめざして

自然な色合いが特徴です(本品・左)

 手軽に魚を食べることができ、肉のウインナーに比べて低カロリーなことから、近年では健康志向の高い食品のイメージがある魚肉ソーセージ。しかし日本で普及し始めた 60年ほど前には、ほかの多くの加工食品と同じく、着色料や防腐剤などさまざまな添加物を使用した食品でした。一方で育ちざかりの子どものおやつとしての人気は根強いため、発売以来、各メーカーとも品質や安全性の向上をめざして試行錯誤を続けてきました。

 そんななかPB商品(※)の『おさかなソーセージ』が登場したのは、今から30年近く前の1989年。開発のきっかけについて、パルシステム連合会商品開発本部の玉田職員は、「魚肉ソーセージは魚ぎらいの子どもでも食べやすく、ちょっとお腹がすいたときには適度に満腹感も得られる人気の商品です。でも市販品には添加物が多いというイメージがあり、組合員のみなさんからは、できるだけ添加物に頼らない、子どもに安心して食べさせられる商品を開発してほしいという声が寄せられていました」と話します。

 原料のすり身にする魚としては、上品な味もふっくらとした食感も、なんといってもタラがいちばん。そこで共同開発の製造元となったのがタラの調達と魚肉ソーセージの製造に実績のある日本水産(株)でした。

 同社加工食品課の澤村さんは「本品に使用しているタラの漁場はアラスカと北海道です。近年では世界的に魚食人気が高まり、すり身用の魚を充分に確保するのがむずかしくなっていますが、この海域は昔から資源管理が厳しく、そのぶん安定した量のタラを調達する環境が整っているのです」と話します。ほかの魚を混合している魚肉ソーセージが多いなか、『おさかなソーセージ』ではタラのみを使用。最適な素材が豊富に手に入る態勢を整 えたうえで、おいしさと安全性にこだわった本品の開発は始まりました。

※PB商品:独自開発商品

原料がよいからこそ生まれたリン酸塩不使用のすり身

 まずめざしたのは、すり身にリン酸塩を使用しないことでした。リン酸塩とは日もちをよくし、素材の保水力を上げプリッとした弾力を出すために使われる食品添加物のこと。素材そのものが新鮮で水分をしっかり含んでいれば、リン酸塩を使わなくても、弾力感のある製品が作れるというわけです。

 「すり身はフィレ状にした魚をストレーナーという機械ですりつぶしてメッシュに通しながら作っていきます。機械には数回通しますが、当然ながら、白身のなかでもやわらかくてほぐれやすい部分がいちばん初めに出てきます。これが本品に使用する一番肉です」(澤村さん)。

 すり身にする作業を続け二番肉、三番肉とすすんでいくと、皮目の部分や血合いなど白身以外の部分が混ざるようになります。もちろん、一番肉が水分も弾力もいちばん 豊か。本品はこの一番肉だけを使用することで、リン酸塩不使用を可能にしたのだそうです。

 とはいえ、味わいにくせのないタラは漬け魚から鍋物まで何にでも利用しやすいために人気が高く、タラだけを用いると原料コストも上がってしまいます。

 「本品のすり身は練り製品でいえばかまぼこと同クラス。ほかではちょっと見かけないグレードです。でも、原料にこだわったからこそ、そのよさを活かした商品ができたのです。市販品が数種類の着色料を使用しているのに対し、本品はほんのり赤みのあるオキアミだけを用いて、透明感のある薄いピンク色に仕上げました。うまみも自然由来のほたてエキスやオニオンエキスなどを利用することで、化学調味料を使わなくても味や風味に深みを出しています。『おさかなソーセージ』をとおして、私たち自身、安易に化学調味料などに頼らない商品開発について多くのことを学ぶことができました」(澤村さん)。

利用しやすいようにサイズは太めと細めの2種類

高温高圧でしっかりと殺菌

  こうしてできた本品は、発売以来30年近くにわたって、愛される商品に。組合 員のみなさんからは「食べごたえがあるのでこれはもう立派な魚のおかずです」「おやつにも、グラタンやサラダなど料理にもフル活用しています」「薄味なので小さな子にも安心」など、素材や味のよさを支持する多くの声をいただいています。

 そんななか、今でも改善の要望をいただくのが包材についてです。本品のケースは厚手の非塩化ビニール。ケースの両端も金属クリップで留めているので、分別にひと手間かける必要があるのです。しかしこれは、商品の品質と環境問題に配慮した結果です。

 「本品では、環境への影響を考慮して非塩化ビニールを使っています。また、本 品はケースに中身を充てんしたあとに、高温高圧の釜でレトルト殺菌して完成する商品です。厚手の非塩化ビニールを完璧に密封するためには、金属クリップの強い力で留めるのがいちばん確実な方法なんです」(澤村さん)。
(塩化ビニールは燃焼時にダイオキシンの発生が指摘されています)

 それでも、「本品は親子二代でファンですと言ってくださる組合員もいる商品。お子さんにも使いやすい包材の開発に向けた努力を続けていきたいですね」と、よりよい商品づくりへの想いを話してくれました。

 「じつは、私のなかでは魚肉ソーセージは濃いピンク色の印象が強く、あまりよいイメージではなかったんです」と玉田職員。「でも、本品を食べてみたらおいしさに驚きました。以前の私のように、もし敬遠している方がいらっしゃったら、一度手にとっていただきたいですね」。

 同じ原料で細めタイプの『おやつソーセージ』はおやつやおつまみに。太めの『おさかなソーセージ』は炒め物やサラダなど料理の具として。ご家族みなさんで、ぜひご利用ください。

『おさかなソーセージ』ができるまで

  1. step01

    すり身製造

    タラは頭、尾、内臓などを除去し、皮をひいたフィレ状に。メッシュのあるうらごし機で細かくすりつぶし、最初に出てきたすり身(一番肉)を原料に用いる。

    他商品と混ざらないよう、朝一番に製造

  2. step02

    塩・調味料投入、混練り

    すり身に塩、その他調味料などを加え練り合わせる。

    ココがポイント!
    塩は、すり身を結着させるために必須の成分。投入するときの温度やタイミングを間違えれば、すり身はまとまってくれません。その見極めはまさに職人技です。(澤村さん)

  3. step03

    充てん、レトルト殺菌、乾燥・冷却

    自動充てん機で充てん後、高温高圧釜で120℃4分間加熱。その後乾燥、冷却させてでき上がり。

    アレルゲンの卵、乳、小麦は除去しています!

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同じ原料で作った細めの『 おやつソーセージ』も!

『おさかなソーセージ』4本280g

『おやつソーセージ』8本172g

※本ページの内容は2016年6月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。