パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

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「神奈川中央養鶏農業協同組合 公開確認会」を開催しました

7月10日~11日、神奈川県愛甲郡愛川町にある「神奈川中央養鶏農業協同組合」にて公開確認会を開催しました。5月29日に行った事前学習会を修了した組合員、役職員、パルシステム生産者・消費者協議会生産者幹事の監査人7名のほか、他産地や他生協、組合員など総勢80名が参加。『産直たまご』の生産状況や帳票などを確認しました。

公開確認会は、1999年に始まった、生産者と消費者(組合員)の二者が産地で生産状況を確認するパルシステム独自の取り組みです。これまで農畜産物の産地で2025年までに累計167回の公開確認会を開催しています。

今回、当組合が公開確認会を行った神奈川中央養鶏農業協同組合は神奈川県の県央北部に位置し、相模川と中津川にはさまれた自然豊かなところにあります。こちらの産地では、「安心でおいしい卵は健康な鶏によって生み出される」という理念のもと、鶏の健康を第一に考え、ヒナ、餌、水、鶏の住環境にこだわりをもって取り組んでいます。また、毎日大量に出る栄養たっぷりの鶏糞も無駄にすることなく、たい肥化して販売しており、商品カタログでおなじみのジョイファーム小田原などの産地でも利用されています。

1日目―事前監査

JR橋本駅からバスに揺られること約40分。今回の公開確認会の産地である神奈川中央養鶏農業協同組合に到着しました。事前監査は、監査人と一部の関係者25名で行いました。敷地内の事務所にて、組合長である彦坂さんをはじめとするみなさんと対面し、まずは卵生産にかかわる一連の工程の概要について、動画を視聴ながら説明を受けました。

神奈川中央養鶏農業協同組合には11人の生産者が所属し、計60万羽を飼育しています

生産者であり組合長でもある彦坂さん(右)と常務理事の辰巳さん(左)

事前に、動画を視聴しながら卵生産の工程の概要を確認しました

ひととおり説明を受けたあと、実際に各工程を視察しました。

品質管理について説明を受けている様子。専用の機械で卵の検査を行うと同時に、サルモネラ菌などの検査も実施されています

マルチエッグテスターにて、サンプリング用に抜き取った卵の、サイズや殻の強度、殻の厚み、割卵した卵の盛り上がりをチェックする様子も視察

農薬関係は、鍵付きの保管庫で厳重に管理されています

出荷後の卵に問題が生じたときのために、各出荷時と同じ卵をサンプルとして保管しています

「卵座(らんざ)」と呼ばれる卵専用の水色のトレーは、こちらできれいに洗浄されます

その卵座を乗せるラックもすべて洗浄し、衛生面を徹底しています

続いて、GP(Grading&Packing)センターと呼ばれる卵のパック工場内も視察しました。各農場で採卵された卵は素早くここに納品され、商品化されます。洗卵、選別・サイズ分類、パック詰めなど、ほとんどの工程が機械化されており、このプロセスを経て私たちの手元に届けられていることを確認しました。

GPセンターに卵が納品されてくる様子。鶏舎から写真右上の黄色いベルトに乗って納品されるものと、卵座に乗せて納品されるものとがあります

納品後、この機械で卵表面の汚れを洗い落とします

洗卵後、落ちなかった汚れやヒビは、こちらの機械を通過することで検知されます

汚れやヒビのある卵を検知すると同時にその位置を記憶し、ここではじかれます。写真右にある「異常卵検知器」エリアでは血卵や異物を光で検知します

問題のなかった卵がここでパック詰めされます

パック詰めされた卵はこのエリアで最終チェックを受け、ラックに乗せられ、熊谷のセットセンターに向けて出荷されます

GPセンターを見学したあとは、神奈川中央養鶏農業協同組合の敷地を視察しました。

生産者の説明を聞きながら、敷地内を施設や設備などを確認しました

鶏を病気から守るために、敷地内のところどころに石灰をまき、ウイルスや細菌を殺菌しています

防疫の観点から鶏舎内に入ることができないため、このように外から舎内の様子を見学

こちらでは環境への取り組みのひとつとして、毎日大量に出る鶏糞を活用し、たい肥作りも行っています。ここで作られたたい肥は、柑橘類でおなじみのジョイファーム小田原、キャベツやすいかなどを生産するJA三浦市、桃やぶどうなどで知られている御坂うまいもの会でも利用され、パルシステムの産直産地同士で地域で循環するしくみを整えています。

鶏が飼われているケージの下は、ベルトコンベアで鶏糞を受けるしくみになっており、ファンで乾かしたあと、鶏舎の外のトラックで回収します

トラックに積まれた鶏糞が毎日ここに集められ、発酵のプロセスへ

発電産地のひとつとして、鶏舎の屋根に太陽光パネル(黄色の矢印部分)を設置しています

再び事務所に戻り、生産者の鈴木さんが所有する鶏舎内の様子をライブで視聴。アニマルウェルフェアの観点から密飼いにならないよう、ケージには適正な羽数で飼うようにしていること、産み落とされた卵が割れない工夫、暑さ対策など、さまざまな工夫をされていることを確認しました。これからの時期、暑さで餌を食べる能力が落ちて、卵が小さくなってしまうことについても「餌や設備を工夫し、卵が小さくならないようにしています」と日々の努力についても語られました。

中に入って見学することができない鶏舎内も、このようにオンラインで確認

「産卵時の衝撃で割れないようにする工夫は?」との質問に、「ジェントルワイヤーというものを張り、落ちてくる勢いを抑えています」と映像でわかりやすく説明していただきました

このあと、卵の生産にかかわる帳票類を、監査人のみなさんが一つひとつていねいに確認。疑問に思った点を質問してはメモを取る、を繰り返し、双方が理解を深めていきました。

監査人からの質問に、真剣に答えてくださいました

鶏の飼料もこのようにわかりやすく公開されていました

2日目—公開確認会報告会

神奈川中央養鶏農業協同組合近くの農村環境改善センターにて、公開確認会が行われました。まず、当組合の藤田理事長は冒頭のあいさつで「組合員からは、『産直産地の卵でないと困る』という声を多く聞きます。養鶏においては鳥インフルエンザのリスクと隣り合わせで生産されているということ、かつパルシステムの産直の基準で生産をしてくださっていることに改めてありがたく感じております。生産者と組合員の相互の理解と互いの強い絆を新たにする1日となれば幸いです。」と述べました。
次に、神奈川中央養鶏農業協同組合 代表理事組合長の彦坂さんは「15年ぶりに公開確認会を行うことになりました。私たちの卵を食べているみなさんの思いを実感できる機会でもあり、また私たちの日頃の作業を見直すいい機会ともなり、実際、たいへん得がたい経験になりました。」と話し、この公開確認会が意義あるものになった様子が伝わってきました。

開会のあいさつを述べた当組合藤田理事長

神奈川中央養鶏農業協同組合 代表理事組合長の彦坂誠さんによる産地受け入れのあいさつ

神奈川中央養鶏農業協同組合のみなさん

今回の公開確認会で監査人を務められたみなさん

この日参加された組合員に向けて、彦坂さんより神奈川中央養鶏農業協同組合の概要を説明していただきました

日頃の生産管理や鳥インフルエンザ対策などの取り組みについて、帳票類をとおして知ることができました

監査人からの報告

公開確認会のまとめとなる監査の報告が、7人の監査人から行われました。糞尿処理および活用とその他生産の特徴や生産の努力、太陽光設備の活用、環境保全型農業・資源循環型農業への取り組みの実施、産地の組織体制や管理運営、ヒナや飼料について、GPセンターでの生産工程と各管理体制、などの監査項目について問題ないことが確認され、監査に協力いただいたお礼が述べられました。
産地からは「生産者は物を作ることに対して高いプライドをもって作っていますが、このように公開確認会を行うことによって、食べる側のみなさんがどういう思いで食べているかを実感できます。この2日間大変貴重な経験をさせていただきました。どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」と受け止めの言葉があり、2日間にわたる公開確認会は無事終了しました。

参加者のみなさんで記念の一枚

世界情勢の影響による飼料や資材の高騰や、夏場の猛暑など課題が多く山積するなか、神奈川中央養鶏農業協同組合のみなさんは工夫と努力を重ね、消費者にこたえる産地であること、従業員にとっていい組合であることをめざしています。『産直たまご』が届くまでの生産する側の苦労と努力を知り、「食べて応援」を続けて「もっといい明日へ 超えてく」生活をめざしませんか。