パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

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「それってホント? 再エネのウワサ」を開催しました

10月22日、株式会社パルシステム電力 外岡 明さんを講師に迎え、学習会「それってホント? 再エネのウワサ」を開催し、会場3名、オンライン25名が参加しました。「再生可能エネルギーは電気供給が不安定?」「電気代高騰の原因は?」「太陽光発電って環境に悪いの?」など、みなさんの疑問にクイズを交えながら、「電気を選ぶこと」が未来にどう繋がるのかをいっしょに考える機会となりました。

会場の様子

なぜパルシステムが「電気」を?

はじめに、環境課題担当理事 平井より「食べ物を選ぶことで安全・安心な食べ物が広まってきたように、電気も選ぶことで、社会全体に再生可能エネルギーや温暖化対策の取り組みを広げていきたいと考えています」と、パルシステムが電力事業に取り組む意義の話がありました。

司会の宮前センター センター長 斎藤から「パルシステムの配達も変わってきています。数年前より猛暑対策として空調服も使っております」と、配送現場においても温暖化の影響があることを話し、学習会がスタートしました。

講師の株式会社パルシステム電力 外岡 明さん

環境課題担当理事 平井 めぐみ

宮前センター センター長 斎藤 正志

クイズで学ぶ!再エネの「ホント」

学習会では講師の軽快なトークとともに再エネに関する10個の「ウワサ」について、クイズ形式で学びました。会場では「どっちかな」と迷う姿も見られ、オンライン参加の方もZoomの投票機能で参加し、みんなでいっしょに考えながらの進行となりました。

当日のクイズから、関心が高かったウワサは

ウワサ:「再エネは不安定?」
講師より「将来的には安定します。太陽光は夜は発電できませんが、風力は夜でも発電できます。ひとつの場所が曇っていても、他の場所では晴れているかもしれません。さまざまな種類の再エネ発電所を、広い地域でバランスよく配置していくことで、全体として安定した電力供給が可能になります」と回答がありました。

ウワサ:「再エネは発電コストが高い?」
講師より「長期的に見れば安くなります。発電所を作る初期費用はかかりますが、太陽光や風力は一度作れば燃料費がかかりません。化石燃料のように、価格変動や輸入に頼る必要がないため、長期的に見れば安価で安定したエネルギー源になります」と回答がありました。

クイズの投票の様子

みなさんからの疑問

学習会の後半では、事前によせられた質問や会場からの質問に講師がお答えしました。「自宅の屋根に太陽光パネルをつけようかと考えたことがある」というお悩みや「木を伐採してまで太陽光パネルを設置して作物に影響が出ないものなのか」「景観を損なう」といった太陽光パネルに関する具体的な質問が多くよせられました。講師は、既存の住宅への設置は調査が必要であること、景観については地域住民との話し合いが重要であることなど、一つひとつの疑問にていねいに回答しました。

質疑応答の後は、みんなでパルシステムでんきに関する動画を視聴しました。講師から「パルシステムでんきは、私たちが大切にしてきた食の産直と同じ考え方です。どこで、誰が、どんな思いで作っているかがわかる『顔の見える関係』を電気でも築いています」と、パルシステムでんきと他の電気の違いの説明があり、再生エネルギーの価値を再認識した学習会となりました。

当日の学習会の様子

当日の学習会の様子を「見逃し配信動画」として公開いたしました。 今回は残念ながら参加できなかったみなさんも、ご自宅でクイズに参加しながら、楽しく再エネの「ホント」について学べますので、ぜひご覧ください。

▼学習会「それってホント? 再エネのウワサ」動画視聴はこちら
https://www.palsystem-kanagawa.coop/event/detail/251022-movie/

事前質問への回答(学習会中に回答したもの以外)

質問①:
太陽光パネルの経年劣化や廃棄について。洋上風力の条件(大西洋のような安定した風はないのでは?)が日本に合っていますか。
回答:
太陽光パネルの耐用年数は一般的に20年から30年とされています。廃棄も適切に行えば環境汚染にはつながりませんし、現時点で処理できる施設もあります。
また、洋上風力は安定した風は確保できますので、日本でも問題なく発電できます。しかし、それ以外の問題が大きく開発は進んでいません。1つ目は建設コスト、資材価格が高騰しさらに円安の影響などから海外から取り寄せるだけで高額になっています。また建設時の費用も莫大になるため、元が取れないと断念してしまうケースもあります。2つ目は激甚化する風水害によって維持費用の予測がつかない点です。海上風力発電は故障したからと言って簡単には修理できないということです。3つ目は発電調整の問題です。1日中発電したくても電力量が足りている場合は発電しないように止めなければなりません。そのような問題があり、大手企業でも計画を諦めてしまうようです。

質問②
2重サッシにしたことで電気代は抑えられている。自宅の前は公園があり、夏は木陰になり冬は日差しが入り、究極の省エネだと思う。しかし市側の樹木の剪定は時期はずれですか?
回答:
断熱は節電に非常に有効です。外部との温度差を無くすことで室内の温度が一定に保てれば、エアコンの消費電力が抑えられます。

質問➂:太陽光発電やIH,電子レンジの電磁波対策について知りたい。
回答:
申し訳ございません。講師の専門分野外のため、お答えできません。

上記以外のいただいたご質問には、学習会で回答しています。見逃し動画をご覧ください。

参加者の感想

  • ・普段耳にするうわさ話の本当のところをお聞きできる機会を作っていただきありがとうございました。とても参考になりました。
  • ・もっとみんなが、再生エネルギーの電気を使えばよいのになと思います。