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  • 平和 国際活動

平和・国際フェスタ「ハートカフェ2019」を開催しました

9月22日、桜木町にある日本丸訓練センターにて、平和・国際フェスタ「ハートカフェ2019」を開催しました。悪天候が予想されるなか、200名近い来場者でにぎわいました。

当組合では、平和や国際協力、身近な課題解決などに向けてさまざまな活動しているみなさんの協力を得ながら、平和・国際フェスタ「ハートカフェ」を開催しています。
今年のテーマは「平和と世界について考えよう」。4つの講演会、15団体の出展・出演によるワークショップ、物販やパネル展示などを通じて、このハートカフェにて国内外で活動しているみなさんと交流し、人と人のつながりや平和の大切さ、世界のさまざまな国のことを学び、考える機会となりました。

手話ダンスの公演、戦争と平和について考える講演会

11時の開場と同時に始まった「要約筆記と手話 ひまわり会」による「手話ダンス」。
耳の不自由な方たちが耳の聞こえる仲間にリードされながら、リズムを刻み踊っていらっしゃいました。
ダンスが、単に音にあわせて踊るものではなく、耳の聞こえる仲間をとおして肌や心で音を感じて踊りながら、仲間とつながる喜びに結びつくものでもあることを感じさせられました。

続いて、高徳えりこ氏からは17歳の若さで命を散らした伯父の戦争体験について、柳川たづ江氏からは腹話術を用いて父親の戦争体験とその後の生涯について、それぞれ話をしていただきました。残された遺族の苦しみもあれば、戦場で仲間の死を目にしながら自分だけが生き残ったことの苦しみもあり、誰をも幸せにしない戦争の怖さや悲惨さ、そして平和であることの尊さをあらためて感じさせられる内容でした。

「少年飛行兵の遺族が語る特攻」 髙徳えりこ 氏

「腹話術で伝える父、日比野勝廣の沖縄戦」 柳川たづ江 氏

「世界の子どもたち戦争と平和 私たちができることを考える」 安田菜津紀 氏

講演の締めくくりには、フォトジャーナリストの安田菜津紀氏に登壇していただきました。
国内外で難民や貧困、災害の取材を行っている安田氏は、シリアと陸前高田市でくらす人びとの現状についての話を中心に講演してくださいました。
講演テーマにも掲げている「私たちにできること」として、次のようなことを述べられていました。
いかなる背景をもつ人びととも積極的に共生すること、遠く離れた地で苦しんでいる人びとに思いを馳せる想像力をもつこと、世の中で起こっている物事に目を向けること。
現地でさまざまな状況を見聞きしてきた安田氏の言葉は重く、しかしやさしい語り口で私たちに投げかけてくださいました。

ワークショップ、伝統工芸品やフェアトレード品の販売、パネル展示

出展団体による多種多様なワークショップや物販、パネル展示を通じて、各団体のふだんの活動の一端にふれたり、伝統工芸品やフェアトレード品が作られる背景を知る機会となりました。
どの団体もSDGsの掲げる17の目標のいずれかにつながる活動をされている様子がうかがえ、持続可能な社会に向けて私たちが意識すべきことについてあらためて考えさせられたのではないでしょうか。

左:「社会のつながりを表現するフェルト工作」にて。小さいお子さんも針を使ってがんばっていました

中:私たちの生活に身近な条文の中から、好きな条文、大切だと思う条文を投票中

右:ワークショップ・物販会場の中央には、お子さんが楽しめるかまぼこ積み木のコーナーも

左:「絵本のラオス語翻訳シート貼り」にて。この絵本でラオスのお子さんたちも楽しめるのですね

中:イラクで作られたかわいらしいアクセサリーがたくさん

右:ひと針ひと針ごとに思いを込めて。ベンガル地方に伝わる伝統的な刺しゅう「ノクシカタ」

来場されたみなさんには、景品と交換できるスタンプラリーのカードを配布し、講演やワークショップ、出展団体のブースを楽しみながらまわっていただきました。
会場の外にはこんせんくんが描かれたキッチンカーが登場し、人気商品のポークウィンナーとチャーハンの試食を楽しんでいただきました。
また、核兵器廃絶を願う「ヒバクシャ国際署名」の呼びかけも行われ、署名に協力していただきました。

当組合では、今後もさまざまな視点から平和を考える取り組みを行っていきます。