パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

  • 平和 国際活動

「2023ヒロシマ親子平和スタディツアー」を実施しました

8月4日から6日の3日間、核兵器廃絶と平和の大切さを考え、伝えることを目的とした神奈川県生活協同組合連合会主催のスタディツアーに、13組の親子が参加しました。

神奈川県内の5生協(ユーコープ・生活クラブ生協・やまゆり生協・富士フィルム生協・パルシステム神奈川)が神奈川県生協連と協力して運営を行い、78年前、原爆が投下された広島の「被爆の実相」について学ぶことができました。

1日目は「遺構・慰霊碑の室内学習」に参加し、生協ひろしま碑めぐりガイドの会の新谷さんよりそれぞれの碑についてのお話を聞きました。碑の由来や深刻な被害の説明について、参加者のみなさんは真剣な表情で聞き入っていました。

その後、平和記念資料館を訪れ、核兵器が投下された当時の様子を伝える遺品や絵・資料など親子で自由に見学しました。保護者の方からは「学校では、平和教育の時間が少ないと感じます。こちらを見学できて平和のありがたさを感じてくれたようです」という声や「日常の変わらない生活が原爆によって断ち切られてしまった、と娘が言っています」との感想を話してくれました。

被害の様子がわかる絵や写真

2日目は遺構・慰霊碑をめぐり、2023ピースアクションinヒロシマ 虹のひろばに参加しました。参加者が折り鶴を献納し、平和の鐘をていねいに鳴らしている姿が印象的でした。

広島平和都市記念碑 向こう側には原爆ドームが見える

折り鶴献納

平和の鐘

2023ピースアクションinヒロシマ 虹のひろばでは、虹のひろば合唱団による「ぞうれっしゃがやってきた」の合唱披露、広島市立基町高等学校の生徒が被爆の証言をもとに描いた絵の取り組み紹介や、私立崇徳高等学校の新聞部の活動紹介、広島市立大学ヒロシマ・ヤング・ピース・ビルダーズの朗読劇を鑑賞しました。

多世代のみなさんでの合唱が圧巻の「ぞうれっしゃがやってきた」

被爆体験の証言の時間では、廣中正樹さんのお話を聞くことができました。
廣中さんが被爆したのは、5歳の時。声を詰まらせながら語ってくださった、お父さんが亡くなられてしまうお話からは壮絶な悲しみが伝わってきました。

その後は交流会の時間をもち、参加者からの感想をお聞きしました。

保護者からは
・親子で参加することで、碑めぐりや資料を見ている時に、子どもの質問に答えてあげることができた。
・自分自身、広島に来たのが初めて。展示品にショックをうけた。日本人の一人ひとりが関心をもってほしい。
・子どもには核兵器の被害を自分事として考え、新しい力を養ってほしい。
といったお話をいただきました。

子どもたちからは
・資料館の展示品におどろいた。
・発見があった。
といった感想が聞かれました。

3日目は、平和記念式典に参加し、袋町小学校資料館を見学しました。
会場で参加者のみなさんは黙とうを行い、広島市長の平和宣言やこども代表の平和への誓いの言葉を穏やかな表情で聞いていました。

こども代表による平和への誓い

式典後は、袋町小学校資料館へ移動し、当時の人々が校舎の壁に残した「伝言」や被爆により壊れた扉・資料などを見学しました。
「伝言」は家族の消息をたずねたものや、先生が教え子の情報を伝えている内容です。大切な人と離れ離れになってしまった時に残した78年前のメッセージを、参加者は熱心に見ていました。

袋町小学校資料館内 「漆喰の下に今も残る伝言」

遺構、さまざまな碑めぐりの見学、被爆の証言などを聞いて、参加者のみなさんは広島平和学習から多くの体験をしたようでした。

8月26日(土)ヒロシマ平和スタディツアー報告会では、参加者より本ツアーのご感想・ご意見をお聞きし、その内容を次回の運営につなげてまいります。

ヒロシマ親子平和スタディツアーついてのお問い合わせは新横浜本部 組織政策課(TEL: 045-470-4172 月~金・10~17時)宛てにお願いいたします。