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活動組合員研修「フードバンクボランティア体験」を実施しました

7月29日、公益社団法人フードバンクかながわ(以下、(公社)フードバンクかながわ)にて、活動組合員(※)7名とそのお子さん3名がフードロスの現状と困窮課題についての研修を受講しました。
※当組合のエリア活動、講師活動、助け合い活動などに登録して活動している組合員。

2025年度1回目の活動組合員研修を、当組合も運営に参画している(公社)フードバンクかながわ(子ども食堂や生活困窮者対応を行う支援団体等に食料品を提供する活動を行っている法人)で開催し、フードロスの現状などについて学び、食品の仕分け体験を行いました。

研修前半は、(公社)フードバンクかながわの職員から運営についての説明と企業や団体からの食品の寄贈、食品ロスについての話を聞きました。

学習会の様子

(公社)フードバンクかながわは、企業・行政等から防災備蓄品の寄贈品、品質上問題は無いが販売が困難となった食品(外箱の破損など)や個人の方から寄付いただいたものをお預かりして、団体・公共機関などを通じて支援が必要な方に食品をお届けしています。
講師の職員は「2018年の設立から2024年まで、食品寄贈重量推移は2018年46t→2024年377tと約8倍に増えましたが、支援を必要としている対象先も増加したため、ここ数年間寄贈数があまり増加していない副菜・調味料は約1/100の確率でしかお渡しできていません。また、日本の食品ロスの現状は2000年は事業系・家庭系合わせて980tだったのが2023年は464tと減少。家庭系では食べ残しや直接廃棄、事業系では売れ残りや規格外品などがおもな原因ですが、意識して努力した結果が出ているのだと思います」と話しました。

参加者からは
・お店に並ぶことができないフードロスがたくさんあることを詳しく知ることができました。 フードバンクのしくみができてフードロスが半分に減ったことは、すばらしいと思いました。パルシステムや生協などの物流を利用して地域に近いところで受け取りができるしくみもすばらしいと思いました。
・支援品の区分けなど地道な作業のもと、支援先へ送られるというしくみを知ることができ、理解が深まりました。自身も買いすぎない、細部まで有効な使い切るなど、再度考えを新たにしました。
などの声が寄せられ、(公社)フードバンクかながわのしくみや取り組みについて、理解することができました。

   

後半は寄贈された食品の仕分け作業です。

棚入れ作業の流れ

賞味期限などをしっかり確認

倉庫へ移動して届いた食品を「主食」「副食」「お菓子」「その他」「期限切れ」と分けていきます。
お米は多くの方へ配布できるよう、1.5キロに小分けするそうです。

       仕分けして数と重さを記録します

この日も沢山のお米が搬入されました

仕分け作業の体験を経て参加者からは
・しくみが整っていて、すばらしいと感じました。母に今日のことを早速話しましたら、仕事を辞めたらボランティアに行きたいと言っていました。困っている人のお役に立てる実感が感じられそうです。
・本当にさまざまな食品があり、賞味期限が書かれているカ所を探したり、それぞれの棚にふり分けたりと、手間のかかる作業だと思いました。 お米についてもお話を聞くことができてよかったです。
との声が寄せられました。

本研修を通じて、参加者は「貧困問題」「食品ロス問題」解決に取り組むフードバンクかながわの事業目的が「たすけあい」「支え合い」「分かち合い」の相互扶助の社会づくりであること知り、自身が支え合いの輪の中でさまざまな協力に参加できることを知ることができました。