パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

  • 食と農 産地交流

神奈川県内16カ所で「お米の授業」を行いました

当組合では、米作りや農業の大切さを伝えるために、毎年、県内の小学校を対象に「お米の授業」を実施しています。2022年度は、小学校のほか、保育園や地区センターからも依頼をいただき、神奈川県16カ所(3,130名を対象)に、合計44回の授業を開催しました。

お米の栽培を実体験!

「お米の授業」では、実際に校内の田んぼやバケツでお米を育てる体験を児童と取り組み、農作物を育てることの楽しさやむずかしさを、お米づくりの実体験をとおして伝えています。また食の欧米化や生活スタイルの変化などを背景に、ひとりあたりのお米の消費量が年々減少している現状や、生産者の減少・高齢化など日本の米づくり、米産地の環境・生態系などを伝えるとともに、社会的にも問題となっている「食品ロス」にも触れ、農作物を作る人や、ふだん、家庭で食事を作ってくれる人についても考えるきっかけとなるように取り組んでいます。

校庭に作られた田んぼで田植え

新型コロナウイルス感染症拡大の影響から中止を余儀なくされた「お米の授業」ですが、2021年度から少しずつ再開し、2022年度は田植え前に行う「座学」から「田植え」「稲刈り」「脱穀・もみすり」まで連続して行う従来の授業を開催する学校が増えてきました。

「田植え」では、児童がひもなどを利用して植える位置の目印をつくり、まっすぐ植えられるように工夫していました。泥の中に入る経験も少なく、田んぼに足を入れるのを躊躇したり、虫を嫌がる児童も見られましたが、稲が立派に成長するようていねいに植えるなど、米作りとともに自然を体感する機会となりました。

バケツで取り組んだ学校では、夏休みに稲が枯れないよう児童が自宅に持ち帰り、水の管理などを行いました。

職員による稲刈りのレクチャー

小学校で収穫したお米

「稲刈り」では、鎌やはさみを使って収穫を行い、刈り取った稲をひもでまとめて乾燥を行います。
2022年の夏は、天候が不順で、お米のできは学校により異なりましたが、刈り取った稲は、学校のベランダや階段の手すり、フェンスなどを利用して干して乾燥させました。

「脱穀・もみすり」では、牛乳パックや割りばしを利用して脱穀を行ったあと、すり鉢と軟式ボールを使ってもみ殻をはずし、玄米にする作業を行いました。脱穀し忘れている稲を探したり、床に落ちた玄米を一粒一粒拾うなど、育てたお米の大切さを実感していました。

2023年度、パルシステムでは「お米で超えてく」をテーマに、これまで以上にお米を食べて、全国の産地、生産者のみなさんを応援していく取り組みを行っています。お米の消費量とともに田んぼも農家も減っている現状など、「お米の授業」をとおして、未来を担う子どもたちへ、米作りや農業、食の大切さを伝えていきます。