パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

  • 食と農 産地交流

三浦半島EM研究会「三浦半島で大根を収穫しよう」を開催しました

12月14日、神奈川県三浦市にある「三浦半島EM研究会」生産者の畑で大根の収穫体験交流を開催し、34名が参加しました。

当組合のオリジナルチラシ『いいね!かながわ』でもおなじみの「三浦半島EM研究会」は、三浦市と横須賀市の専業農家で結成され、EM(有用微生物群)や米ぬかなどの有機物を活用して「おいしく、健康に良い野菜は土づくりから」をモットーに、農薬や化学肥料を極力使用しない生産に取り組んでいる生産者のグループです。当組合とは2013年から野菜の収穫体験などを通じて交流しています。

立派に育った大根を収穫!

交流会の当日は、東戸塚駅近くからバスで出発し、生産者の石渡さんの大根畑で交流がスタート。見事に晴れ渡った空の下、畑の先には富士山がくっきりと見えていました。

まず、微生物の力を人の健康やくらし、農業や環境、畜産に役立てるように開発されたEMについての説明がされたあと、収穫の仕方を教わりました。その後ふかふかの土の中から立派に育った大根を収穫! その大きさに参加者からは驚きと歓声が上がりました。

収穫の前にEMによる土づくりの説明を受けました

大根の収穫体験開始!

大きな大根がとれました!

富士山を背景にみんなで記念撮影

台風15号の被害を確認

収穫のあと、今年の台風15号によりビニールハウスなどに大きな被害を受けた飯島農園にうかがい、台風被害の様子を聞きました。破れたビニール、ゆがんでしまった枠組み、屋根がつぶれた事務所を目の当たりにし、これまでに経験したことのないすさまじい台風の威力の話に参加者は声も出ない様子でした。また、台風の後始末に手が取られ、本来の農作業ができず、苗の植え付けが遅れるために、収穫時期もずれてしまうなどの話を聞き、参加者は自然を相手にしている生産者の苦労を学びました。

台風15号で大きな被害が出たビニールハウス

生育が遅れているブロッコリーの畑で被害の様子を説明する生産者の飯島さん

楽しい昼食交流

その後、昼食会場近くの石渡さんのキャベツ畑に向かい、早春キャベツが植えられている様子を見学しました。昼食会場では石渡さんの畑でとれた野菜を中心としたお弁当をいただきながら交流を行いました。

昼食後は参加者から事前に寄せられた生産者への質問タイムです。「作物を栽培するうえでの苦労と楽しみは?」の質問には「その年によってよくできたり、寒さで育たなかったりと毎年違うところが難しく、どうやったらうまくできるのかを考えるのが苦労でもあり楽しみでもあります」。
「三浦野菜は有名ですが、有名であるがゆえに困ることは?」には「都市部に近いために作れば売れるので、栽培にこだわる農家は少なく、農薬をたくさん使って手間がかからない農業をする方が一般的です。土からこだわってつくる者は変わり者と呼ばれる。でも、こだわりをもち、いいものをつくって健康になろうという気持ちでやっています」と、生産者の方々がていねいに答えてくださいました。

その後、子どもたちも参加して〇×クイズやジャンケン大会が行われ、会場は大いに盛り上がりました。

石渡さんの野菜を中心に使ったお弁当

〇×クイズで盛り上がりました

参加者からの応援メッセージを手にする生産者の石渡さん

参加者からは、「ふだん体験できないことを親子でできたので、よい思い出になりました」「生産者の生の声を聞き、消費者としてさまざまなことを考える機会をいただけたことは貴重だと感じました。またこのような体験をしてみたいと思います」「産地に来られて生産者と直接お会いできてよかったです。こだわりが聞けてカタログを見るのが楽しみになりました」などの声が聞かれ、産地が身近に感じられる交流会となりました。