里山再生の会 あわいのもり
当組合では、市民活動応援プログラムの支援団体について、支援金の使途状況や近況などをうかがうため、各団体を訪問しています。
里山再生の会 あわいのもり
里山再生の会 あわいのもりは、里山を交流や学びの場として位置付け、上の世代がていねいに護ってきた里山を受け継ぎ、ワークライフバランスを実践しながら保全活動を楽しく行い、次の世代には優れた観光資源と里山保全技術を残していくことをめざしています。
里山の保全にあたって、作業道つくり・維持管理は重要となります。作業道は、落ち葉や小枝を敷き詰めた土留め工法「しがら組み」を応用した手法でつくります。土のう積んだだけの階段や崖の土留めは、降雨時に、土のうの下に水が潜り、ここを起点に土砂崩れをおこす危険性があります。
しがら組みの技術を持ち得ていないため、講師を招いてワークショップを開催し、道づくりをしながら技術を取得する活動もしています。
所在地:秦野市
ホームページ:https://awainomori.com/
今回は、土砂崩れを予防するため、浸水性のある「しがら組み」の里山の歩道つくりをしている活動に参加、ヒアリングをしました。ワークショップにはおとな11名、子ども3名が参加。同時に会員主催の梅収穫&BBQも同時に開催していました。
【支援金、賛助金活用状況】
しがら組みをはじめ、里山保全活動のための講師への謝礼をメインに活用。そのほか、フレコンバック、かけや・杭打ちハンマーなどの道具費用、スタッフへの謝礼として使用されていることを確認しました。
【訪問時にうかがった現状や課題など】
立ち上げのきっかけは、蛍を守るため、梅農家の方が農薬を使わなくてすむように有志を募り草刈りをして自然を守ることから始まり、紆余曲折しながら今のかたちになりました。スタートは、自然を求め都会の人がほとんどだったが、今は、地元の人も活動に関心をもち割合としては、半々くらいになり関係人口が増えました。都会から人が来ることで、地域振興にもつながっています。活動している里山にある梅は、農産物という存在から、梅収穫、体験という存在になっています。
【代表理事の想い】
活動をとおしてめざしたいのは、里山聖地としてロケ地になるような里山にすること。また、この活動がソーシャルビジネスとして成立させ、社会をかえていくこと。公共性のあるところには、なかなかビジネスが馴染まないが、新しい公共のかたちをつくることをめざしています。その基盤となる人、経済を作り上げたい想いを熱く語ってくれました。キーワードは、「ただ楽しいだけではない、人が集まり交流、学びがある、ビジネスのタネになる場をつくる」。
【課題】
このような公共性のある活動をビジネスに展開していくには、行政(役所)の協力は不可欠となる。そこへの理解やしくみ作りが今後の課題です。
【パルシステム神奈川への期待】
この活動や取り組みをより多くの方に届けていただく広報連携への期待をうかがいました。また、里山保全活動の講師として活用を期待されていました。

(左)里山保全活動をしている方を講師にワークショップを開催
(右)枝を組み合わせて作るしがら組み

(左)ワークショップに参加する人たち
(右)立ち止まり見入ってしまう風景