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日本のこめ豚

ストレスの少ない環境で、出荷前の約2カ月間は飼料用米を40%配合したエサで育てました。くさみが少なく、さっぱりとした味わいが持ち味。休耕田を再生して作った米なので、この豚肉を食べることが米農家を応援することにもつながります。

『日本のこめ豚』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2024年2月時点)

ポークランドグループ代表 豊下 勝彦さん
株式会社パル・ミート 木村 文彦さん
パルシステム連合会 産直事業本部 幸島 沙久良さん

病気にさせず 健康な豚を育てることをめざして

◆ポークランドの豚に対する思い

豊下 秋田県県北の食肉処理場改変にあたり、全農が中心の大規模養豚場建設プロジェクトがスタート。当時JAの畜産課長を務めていた私は、公害のない地域で共存できる畜産を探し、各地を視察。そこで「BMW技術」(※1)に出会います。微生物とミネラルの働きで腸内細菌を整え、消化吸収を良くし、免疫力を上げ、薬に頼らない生産を目の当りに。悪臭を減らし、良質なたい肥を作り、地域資源循環型の農業(畜産)を実践している農家たちがいました。私が知る畜産現場は、効率を求め、満員電車のような過酷な飼育環境でも病気のまん延を防ぐために、飼料に抗生物質などを入れるのが通常だったため衝撃を受けました。これを元に地域での耕こうちく畜連携のしくみを考えていた私はJAを退職し、ポークランドを立ち上げました。
(※1) 自然の自浄作用をモデルに微生物を活性化し、よい水、よい土を作り出す技術。

◆豚をのびのびと育ててみたい

豊下 「アニマルウェルフェア」(※2)に関する本を読み、イギリスへ視察。帰国後、自社の採草地にて放牧を行いました。自由に動き、黒土を食べ、泥だらけになりながら水浴びをする豚たちがいました。しかし夏冬の放牧に「果たして自然環境にさらされる放牧(気温・天候・外敵等)は、豚にとって快適なのだろうか?」という疑問が生じ、同時にすすめていた室内型放牧をおもにすることに。通常の3倍のスペースを取り1m程の高さの発酵床の上での飼育です。これにより、豚の欲求行動を満たすことと快適さがかなえられ、ストレスが減り、豚同士のケンカも少なくなりました。こうして子豚の生育もよくなり、健康な豚が育てられる豚舎環境になりました。
(※2) 家畜にストレスのない快適な飼育環境を守ろうとする考えのこと。

稲わらなどを活用した発酵床で過ごす子豚。
遊んだり、寝たりストレスフリーで育つ

『日本のこめ豚』その誕生と飼料用米の秘話

◆産直協定を結んだ背景

豊下 当社の企業理念は、「安全で安心な作り手が見える農業」です。食べる人の顔が見たい、その思いは、パルシステムの〝産直〞に共通しているところがあり、厳しい管理基準などを乗り越え、協定合意に至りました。

◆『日本のこめ豚』誕生のきっかけ

豊下 パルシステムから休耕田再生の取り組みとして飼料用米の活用を提案され、米農家の協力のもと作付けし、2008年から『日本のこめ豚』をスタートしました。当初は米の配合率10%から始めていましたが、東日本大震災で輸入飼料の供給が中止になる危機に直面。そんな経験から、輸入飼料には頼らず、飼料用米の活用を増やし、地域の資源循環に取り組む日本型畜産を推しすすめる思いが強まりました。今では、出荷前約2カ月間の仕上期の豚の飼料に占める飼料用米の配合率を40%にまで引き上げました。飼料用米を食べた豚の脂身はオレイン酸を含み、口溶けがよくてくさみが少なく、さっぱりとした味わいに。また全体的に肉質がしっとりとするのが特徴です。

一般的飼料(右)と飼料用米配合飼料(左) の比較

『日本のこめ豚』を食べることで米農家の応援にも

◆組合員に伝えたいことは

豊下 『日本のこめ豚』の背景にある取り組みを知ってほしいです。『日本のこめ豚』を食べることは、米農家を応援することにもつながります。

木村 『日本のこめ豚』は〝こめ豚〞という専用の品種ではありません。豚に快適な環境下で飼料用米を与えて育てた産直豚です。これからもおいしさだけでなく取り組みも伝えていきます。

幸島 パルシステムでは「お米で超えてく」を提唱しています。『日本のこめ豚』に使う飼料用米40%は東京ドーム約110個分の田んぼを守ることにつながります。『日本のこめ豚』を知って、食べ続けることで、畜産だけでなく米農家も応援してください。

飼料用米を食べる豚

『日本のこめ豚』の部位 人気No.5はコレ!

《おすすめコメント》
・肉そのものにうまみがあるカタロースと、脂身がおいしいバラ肉が私は好きです。バラスライスは『K i n a r i』のみの取り扱いですが、人気の部位です。(木村さん)
・価格が手ごろなカタ・モモ切落しから試して、おいしさにどっぷりハマってほしいです。ロースは、しっとりやわらか。脂のうまみも味わえると好評です。(幸島さん)

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日本の米を食べて育った豚を食べることが 田んぼを守ることにもつながっています

『日本のこめ豚ローススライス』 160g

※本ページの内容は2024年2月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。