「JA新みやぎで草取り体験」を開催しました
6月21日~22日の2日間にわたり、宮城県の米産地JA新みやぎにて「JA新みやぎで草取り体験」を開催し、組合員17名が参加しました。
JA新みやぎ「みどりの地区」は宮城県大崎市、涌谷町、美里町を管内とし、パルシステムで取り扱っている『有機宮城ひとめぼれ』『宮城まなむすめ』『エコ・宮城つや姫』『宮城金のいぶき』などのお米の産地です。
2025年度2回目の交流となった今回は、田んぼの草取り体験や生きもの観察、地域の見学などを通じて、世界農業遺産や、化学合成農薬・化学肥料を極力減らし環境にやさしい農業に取り組んでいる産地について、理解を深める交流を行いました。
有機栽培米の田んぼで体験
1日目は、お米の生産者でもある砂金(いさご)さんの小麦畑の見学からスタートしました。
見渡す限りに広がるこの小麦は夏黄金(なつこがね)という品種の小麦で、給食用のパンの原材料や、パルシステムで取り扱っている『こだわり酵母パニーニ(国産小麦)』などにも使用されています。ふっくらとした小麦の実を手のひらですり潰すように転がすと、殻が外れて中から小麦粉のもととなる白い粒が出てきました。
1ヘクタールにもおよぶ小麦畑は収穫の時期を目前に、一面が黄金色に色付いていました。

夏黄金(なつこがね)の小麦畑

手の中で転がすと、簡単に殻が外れました
小麦畑の見学のあとは、南郷地域の生産者、須田さんの『有機宮城ひとめぼれ』の田んぼで、大崎市職員の鈴木さんに解説していただきながら、生きもの観察を行いました。
参加者は田んぼの中でアマガエルやイトミミズ、カイエビやカブトエビなど、数多くの生きものを見つけることができました。「こんなにたくさんの生きものがいるのは、有機栽培の田んぼならでは」というお話もあり、時間と労力を惜しまずに作られている有機栽培の田んぼは、生きものにとってすみやすい環境になっているということを、あらためて学ぶ場になりました。
生きもの観察に熱中したあとは、おやつに産地の方が作ってくださったササニシキのおにぎり、きゅうりの一本漬け、いちごのババロアをいただいてひと息ついてから、お待ちかねの田んぼの草取りへ。

生きもの観察に没頭する参加者

手作りのおにぎりをおいしくいただきました!
草取りでは、雑草を入れるためのネットを片手に田んぼの中を入っていきます。夢中で雑草を引き抜きながらぐんぐん奥へ進んだと思うと、「雑草を入れすぎて、ネットが重くて持ち上がらない!」という声や「腰が痛い!」という悲痛な叫びも聞こえ、日頃からこのような作業をしてくださっている生産者のみなさんに感謝しながら、田んぼの草取りの大変さを痛感しました。

苗がよく育つために…全力で草取りをしました!

今日の成果を片手に、みんなで記念写真!
地域の歴史に触れる
涌谷町は、日本ではじめて金が産出された町として知られています。地域を知る企画として、2日目の最初は、涌谷町にある「天平ろまん館」で砂金採り体験を行いました。
「誰がいちばん砂金を見つけられるかな?」という声を皮切りに、やり方やコツを教えていただきながら、楽しく砂金採り体験に挑戦しました。
砂金採り体験のあとは、大崎市にある加護坊山を訪れました。
見渡す限りの田んぼと畑に囲まれたこの土地は、かつて1,000ヘクタールにおよぶ沼地で、そのすべてを埋めて米作りのために作られた地域だというお話など、産地のもつ歴史について生産者の西澤さんから教えていただき、理解を深めることができました。

全員が夢中になって砂金を探します

産地の方と協力してBBQのお肉を焼く様子
生産者やJA新みやぎの職員と行った昼食のBBQ(バーベキュー)では、仙台牛や新鮮な野菜とともに、パルシステムでも取り扱いのある、涌谷町産のブランド米『金のいぶき』をいただきました。2012年2月に新しく品種登録された『金のいぶき』は、胚芽が通常の約3倍と、とても大きく栄養が豊富でなのが特徴の玄米です。ふだんは白米しか食べないという参加者からも、「おいしい!」という感想があちこちで聞こえ、次々とおかわりをしながら産地の食材を堪能し、2日間にわたる交流は終了しました。
10月には収穫体験を開催予定です。お楽しみに!