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「介護が始まる前に知っておきたい基礎知識」を開催しました

6月20日、ウィリング横浜(横浜市港南区)にて総合福祉事業部の職員を講師に「介護が始まる前に知っておきたい基礎知識」を開催し、役職員含め41名が参加しました。

前半は座学で介護保険制度の基本や利用できるサービスについての解説があり、後半は介助実演のデモンストレーションという構成で開催。会場には介護に関心をもつさまざまな年代の参加者が集まり、熱心に耳を傾けていました。

介護が始まったときに受けられるサービス

「介護は育児と違い、いつまで続くかわからない不安のなかで過ごすことになります。だからこそ、基礎知識を身につけ、備えることが大切です」と講師の蕨職員は話し、在宅で受けられるサービスを中心に、施設サービス、地域密着型サービスなど、さまざまな介護保険サービスの種類と特徴を紹介しました。

続いて参加者からの「賃貸住宅で住宅改修はできる?」「要介護認定はどのくらいの期間で結果が出る?」「介護保険サービスを利用する際の自己負担額はどのくらい?」「ケアマネジャーはどのような人?変更はできる?」などの質問に、「規約により全面改修はむずかしい場合も多いが、段差へのスロープ設置など小規模な対応は可能な場合もある」など、具体的に答えていきました。

前半の座学で介護サービなどを説明する講師の蕨職員

実践デモから学ぶ介護の基本テクニック

後半の実技デモンストレーションでは、さらに総合福祉事業部職員が加わり、床に倒れた方の起こし方、ベッド上での着替えの介助方法、ポータブルトイレの使用方法、車椅子への移乗方法などが実演されました。
仰向けに倒れている方をそのまま引っ張り起こすことはむずかしいため、向きを変え支えるコツや、着替えの介助では「脱ぐときは健側から、着るときは患側から」という基本原則などを実演しながら解説。参加者は熱心にメモを取っていました。

倒れている人を介助するデモンストレーション

電動ベッドなどの器具も使って実演

「ポータブルトイレの排泄物処理の仕方」や「オムツ」など切実な質問にも「排泄物はトイレに流します。ペットシートなどペット用品や防災備品などを使用して処理することも可能」と答え、「必要に応じて福祉サービスを活用することも大切です」とアドバイスもありました。

最後に講師は、「介護はひとりでがんばるものではなく、協力者を増やし、プロのサービスを利用することも大切」と強調。終了後には「とても役立ついい講座でした」「実際に見て学ぶことで不安が少しやわらいだ」といった声が聞かれ、介護への理解を深める貴重な機会となりました。

アンケートから抜粋

  • 今までいろいろな支援の違いがまったくわからなかったのですが、とてもよく理解できました。デモンストレーションで説明された「自立をめざして自分の力でできるようサポート」という点がよかったです。
  • 2時間という短い時間だったが、座学と実技がうまく配分されていて、あっという間に時間が過ぎた。実際に用具を使って実演してもらったため、要点や目のつけどころがわかりやすく、説明もわかりやすかった。
  • 利用できるサービス全体がすっきりまとめられていたので、わかりやすかったです。知らないサービスもあったので今後に役立てたいです。デモもそれぞれのコツが役立つと思いました。
  • プロのお話をうかがえて、たくさんのことを知ることができました。デモンストレーションもとてもわかりやすかったです。初めて見たので参考になりました。
  • ケアマネージャーさんについてなども教えていただき、気持ちが軽くなりました。実技もとても参考になりました。姉妹にも教えて、姉妹で両親を支えていきたいと思います。
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    ◇本講演会はパルシステム共済連『福祉・たすけあい助成金』を使用して開催しています。