かながわ県医療的ケア児者家族会~つなぐ~
当組合では、市民活動応援プログラムの支援団体について、支援金の使途状況や近況などをうかがうため、各団体を訪問しています。
かながわ県医療的ケア児者家族会~つなぐ~
医療的ケア児者当事者・家族交流会、情報交換・勉強会、ピアサポート活動、とくに医療的ケア児を授かったばかりの頃の親御さんへの情報提供、メンタルサポートができるしくみを作るべく、県医療的ケア児支援センターへの交流会・ピアサポート協業提案を行っています。
所在地:神奈川県全域 直接会う交流会はおもに横浜市
【訪問】
当日は、当組合の大和センターで行われた、大和保健センター、かながわ医療的ケア児支援センター県央ブランチそして当団体共催の長期療養児家族交流会(医療的ケア児交流会)を見学させていただきました。交流会には、6名の当事者家族の方々が参加されていました。また、県や地域の障がい支援分野の方や保健師の方、大学の学生などもいらっしゃいました。
ファシリテーターは当団体の代表と副代表(当事者家族でもある)が務められます。まず、参加者の方の自己紹介(どのような医療的ケアをしているか・してきたか、現在利用もしくは検討している医療サービス、他の参加者のみなさんに聞きたいこと、不安や悩みの共有など)がされました。
保険や具体的な医療治療、医療サービス、おすすめのお出かけ場所、イヤイヤ期についてなどの問いかけが共有されました。ファシリテーターの方が参加者の方の気持ちに寄り添った共感や質問やコメントを示しながら、また参加者の方々もお互いに尊重し共感し合いながら進行していきます。具体的な情報や心構えなどについてのコメントが飛び交い、有意義なコミュニケーションがなされます。現在20歳を超えるお子さんの医療的ケアを経験してきた先輩当事者の方からは、経験に基づいた様々な知恵の共有もされ、代表の方からは、「経験談を語っていただけることは大事です。その時々に感じられたことの共有が参考になり、道標になります」とのコメントがありました。また、ヘルパーさんに来てもらうことで(きょうだい児へ目を向ける時間を作ることができ)きょうだい児の寂しさも軽減され「支えてもらっている人がいるという支え」を得られているというお話もありました。
代表の方から、行政の方へ「(交流会の内容を踏まえたうえで)医療的ケア児施設が増えてほしいという地域もあるようです」というお話もありました。
この会が一過性のもので終わらないように、参加者のLINEグループを作り、補足の情報などもそちらで共有されるという案内もありました。
【長期療養児家族交流会(医療的ケア児交流会)について】
行政とタッグを組むことによって、「当事者とつながることでいい方向へ進める方」を引っ張り上げることができる(必要な方に届きやすい)と代表の方はお話しくださいました。企画は当団体が作りました。テーマを決めた交流会を県央ブランチの方に見ていただいたこと、活動を通して信頼を得たこともこの度の「長期療養児家族交流会」につながっています。「建設的なことを誰もがわかりやすい言葉で伝える」ことを交流会をとおしてや他機関との接触の際に行い続けてきたことが、行政とのタッグにつながったと分析されていました。
【支援金、賛助金活用状況】
人件費(役員手当や会議参加費)に充てられています。
【訪問時にうかがった現状や課題など】
運営人員は6名。会員は81名で当事者家族、支援者、看護師、相談員などで構成されています。Zoomでの当事者交流会を定期的に開催しています。交流会のファシリテーションは代表と副代表が主で行っています。代表の方は、参加者のお話を拾って組み立てて共感するファシリテーションには素養が必要で、それは社会経験などから培われるものとおっしゃっていました。ファシリテーションを担える人員を増やしていくことが課題でもあります。参加者の方へ必要な情報を体系的に的確に伝えることを得意とされているということで、そのスキルを徐々に習得していく人材の確保が必要です。
【訪問者の感想】
代表の方を中心に当団体が育ててきた「医療的ケア児者家族の交流会」や行政などへの協業提案の声が届き、実現したこの度の「長期療養児家族交流会」。当組合のセンターで開催された点もとてもよいことだと思います。代表の方から責任と誇りをもって活動を行っている様子が伝わってきました。地域の中で、サポートや、近い悩みを抱えている人同士の交流の場、的確な情報を必要としている人はさまざまな境遇においていらっしゃると思います。その受け皿を創出し、継続し、行政との協業(信頼関係)、ひいては行政などへの、実績に裏付けられた発言権を得ている当団体の活動は、市民活動の持ちうる力を発揮しているものだと感じました。ファシリテーターを行える人材の確保など運営面を固めていきながら、今後も持続可能なものとして活動を継続していってほしいと思います。

交流会の様子