西区BBS会
当組合では、市民活動応援プログラムの支援団体について、支援金の使途状況や近況などをうかがうため、各団体を訪問しています。
西区BBS会
横浜市西区を拠点に、更生保護団体とともに協力しながら、法務省が行う更生保護事業を中心に活動しているほか、非行や社会の適応に悩む、子どもや少年たちといっしょに悩み、いっしょに学び、いっしょに楽しむボランティア活動を行っています。会員は、司法・福祉・心理・教育などに興味をもつ社会人や学生達で構成されています。
所在地:神奈川県内
ホームページ:https://www.bbsnishi.com/
【訪問】
訪問当日は、当団体の定例会(月に1回開催)に同席させていただきました。実地では11名、オンラインでの参加もありました。事務局の方のほか、みなさん当団体の会員の方で、年齢層は、20代くらいの若い方が多く、社会人と両立されている方や学生もいます。会員歴は1年未満の方から10年になる方までさまざまです。
定例会では、1カ月の間に会員が参加した行事の報告(児童自立支援施設の訪問や他地域のBBS会や神奈川県BBS連盟とのつながりなど)や行事予定の確認(助成使途ともなっているクッキンググループワークなど)が行われました。また当団体が行っている「保護観察を受けている少年をはじめ、さまざまな悩みを抱えている子どもたちと、『ともだち』としてふれあうことをとおして自立を支援する(※当団体HPより)」ともだち活動について、近年、保護観察所から少年への学習支援の依頼が多いことや潜在的に学習意欲をもった少年が少なからずいるのではないかという考えを受けて新たな提案がなされました。ともだち活動への少年の参加は、「進学したい」「高卒認定が取りたい」などの本人の意志がベースになっています。
活動を支えている会員の方々にとって、実際に対象少年とかかわることがいい経験になり、ほかではなかなか機会がない経験をBBS会で経験できるところなどが定着の理由になっているのではないかと事務局の方はおっしゃっていました。
【支援金、賛助金活用状況】
クッキンググループワークなどの運営費、食材費、児童福祉施設等訪問への交通費、ドキュメンタリー教育映画「記憶」上映会(10/4開催予定)にかかる費用に使われます。
※グループワークの意義:少年たちにとって、人と人との(集団での)コミュニケーションを経験できる。(発達障がいなどがある例もある)活動のなかでの成功体験を得られる。普通の経験(料理ができたことを褒められるなど)ができる。
※「記憶」上映会を開催したい理由:会員の自己研鑽。更生保護やBBSのことを知ってもらうため、外部の方も参加できるようにしたい。
【今後について】
保護観察少年は減ってきていて、また時代とともに少年の傾向が変わっています。発達障がいやいじめを原因とするケースが増え、家庭環境に起因するケースだけではありません。そのようななかでも何百人といる保護観察中の少年に場を提供し、もっと多くの少年にアプローチしたいとのことです。
【訪問者の感想】
学習支援を通した少年たちの居場所を検討しているとのことで、現場(保護観察中)の少年たちの実態やニーズに合わせて活動を変化させていくことをされるのはいいことだと思います。保護観察対象少年とのともだち活動やグループワーク活動以外にも、児童自立支援施設の訪問や子ども預かりの支援、県内のBBS地区会などとのつながりなどさまざまな活動を行っています。センシティブな活動であると思いますが、前向きな会員の気持ちと行動にささえられていると感じました。対象の少年たちにとっては、一回一回の出会いや経験が、前へ進むきっかけになることもあると思います。BBS会の活動がもっと知られるようになり、上映会の場もそれに寄与されればいいと思いました。