市民活動応援プログラムの支援団体について、各団体の訪問・ヒアリングを行い、支援金の使途状況や近況などを確認し報告します。

  • 第25回助成
  • 地域づくり

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当組合では、市民活動応援プログラムの支援団体について、支援金の使途状況や近況などをうかがうため、各団体を訪問しています。

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団体代表が、18年ほど前に1歳の息子を連れて横浜に転居した際、頼れる身内も友人もなく、とても孤独で不安で、子どもが可愛くていちばん幸せな時間なのに「こんなはずじゃなかった」と涙が出る日々を過ごしました。サークルで友人もできたのですが、同じ辛い思いをしている母親が多いことを知り、仲間が集まって親子の交流の場をつくろうと2013年に団体を立ち上げました。悩みを共有できる、笑いながらいっしょにごはんを食べ、いざというときに頼れる人がいることが必要。これまで多くの親子とかかわり、年間参加者数はのべ1000人を超えました。
活動では、地域に交流の場をつくることで、子どもがのびのび育つ環境をつくることを目的としています。
月6回親子と地域の方を対象とした交流のひろばやワークショップ+おやこ食堂を開催しています。2024年5月に「みんなの実家」をコンセプトにヤッピーみんなのカフェがオープン。育児相談や一時預かりもしている交流の場をつくっています。

所在地:横浜市戸塚区
ホームページ:https://humhumtotsuka.jimdofree.com/

【訪問】
2024年5月にオープンした「みんなの居場所ヤッピーみんなのカフェ」に訪問しました。この日の利用は1名。先週は、夏休み前の打ち上げとしておとな6名、子ども8名、その他おとな3名の利用がありました。近隣にある、ひまわり幼稚園、しらかば幼稚園を利用しいている親子、看板をきっかけに通りかかった近所の方々と幅広い層が利用しています。一方、駅からのアクセスがあまりよくないため近くても知らない人たちもまだまだ多いのが課題ということです。

*概要*
humhumのイベントがない平日10時~15時営業。みんなが集まり、繋がり、助け合いの輪が広がる「みんなの実家のような場所」をめざしています。カフェでは、スタッフの畑で丹精込めて作った元気野菜も使っています。

【支援金、賛助金活用状況】
活動を始め10年が経ち、これまで使ってきた備品が経年劣化による故障が目立ってきました。そこで、親子の地域交流事業の運営継続及び新規事業のみんなの居場所のカフェ事業継続のため、施設にある故障したエアコンの買い替え、イベント等で使用するテントの購入に支援金・賛助金が活用されていることを確認しました。

【訪問時にうかがった現状や課題など】
<現状について>
今後も親子の交流や手助けを継続し、カフェを活用しての交流や、子育てしながら地域で活動する方の活躍の場として地域に根付くことをめざし、地域理解のため、自治会、学校、地域ケアプラザに取り組み、居場所を紹介、チラシ配架や広報協力を働きかけ、関係を作っています。
また、こどもおやつ食堂立ち上げにより、これまで年に数回しかかかわりがもてなかった就園就学の子どもの交流の機会が増えて子どもを地域のなかで長い目で見守ります。その他、子どもの一時預かり事業としてアズママのシステムを利用し、行っています。登録は71名。時々、利用があります。(500円/時間)

<課題>
・「地域で子育てをする人たちが、子育てしながら働ける場所にする」という目標があるが、安定した人件費を捻出するのが課題。利益を生む事業をどう作るか。現在1500円/日を支払えるように運営しているが、イベントによっては支払えないのが現状。また、居場所に積極的にかかわってくれるスタッフの人材発掘も課題となっています。
・保育園に入れる人が増えて、小さい子を対象にしたひだまり広場の利用が減っています。復職する人が多く、すぐに復職するから地域とのつながりを積極的に求めない、赤ちゃんはいるけど地域に出てこなくなっていることを実感しています。だからこそ、このような世帯にこの場所をアピールしてこの先の子育て中で出てくる悩みの相談やご自身の居場所になってほしい。そのためにもどう情報を伝えていくかが課題。

【パルシステム神奈川への期待】
・助成が終了後も当組合とのつながりをつくりたい。
 助成団体となることで、当組合を通してさまざまな団体との連携、衣類交換会の常設など活動の広がりにつながっています。最近ですと、他助成団体「NPO法人フードバンク浜っ子南」がhumhum主催の衣類交換会を広報してくださり、その広報からお越しくださる方も増えてきました。必要な人に情報がきちんと届けられるのはありがたいです。
・当団体主催のイベント、直近だと「子ども縁日」があります。当組合の出店を期待。
 当組合が出店することで広報強化、継続したつながりを期待したいです。

(左)小高い丘の上に佇む「みんなの居場所ヤッピーみんなのカフェ」の入口
(右)カフェを提供する食堂の様子

(左)助成金を活用して故障したエアコンを買い替えました
(右)常設している衣類交換会。衣類交換会イベントとして開放している日以外でも活用されています