パルシステムの商品図鑑:産直小麦ソフトフランスパン

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品『産直小麦ソフトフランスパン』

外はサクッ、中はふわっ 小麦の香りをシンプルに味わうセミハードな食事パン

産直小麦ソフトフランスパン

『産直小麦ソフトフランスパン』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2014年12月時点)
株式会社パルブレッド 大滝公華さん

原料はJAみどりのの小麦 組合員が開発に協力

昨年秋に登場すると同時に、「固すぎず、ほんのりとした甘さで食べやすい」「軽くトーストすると小麦がいい香り!」などの好評の声をいただいた『国産小麦ソフトフランスパン』。

このパン、じつはパルシステム神奈川ゆめコープの組合員のみなさんの声を取り入れて作られた商品です。パルシステムの商品づくりの姿勢のひとつ、「組合員の声を反映させた商品づくりを大切にします」という方針のもと、組合員のみなさんと(株)パルブレッドが1年をかけて共同で開発しました。

開発に参加した組合員のみなさん

開発にあたって大切にしたのは、「JAみどりのの休耕田で栽培された小麦“ゆきちから”を使うことでした」とパルブレッドの大滝さん。「産地交流を通じてパルシステム神奈川ゆめコープとつながり の深いJAみどりのの小麦が原料ということで、組合員のみなさんの意気込みも大きいものでした」。

しかし国産小麦には、必ずしもパン作 りに向いているわけではない面もあると大滝さんは言います。「パンがふんわりふくらむためには、小麦のたんぱく量が多いことが大切です。ところが国産小麦はもともとたんぱく量が少ないためにふくらむ力が弱く、しかも収穫年度によって、たんぱく量の変動がとても大きいのです」。雨が多く、昼夜の寒暖差の大きい日本の気候風土は、パンに合う小麦の栽培には適しているとはいえないのです。

その現実に直面したのが1回目の試食のときのこと。「ゆきちからを原料にごく普通の丸いパンを作ってみたのですが、できたのはパンらしいふくらみのないガチガチの固いパン。試食した組合員のみなさんもシーンとなってしまうほどでした。この小麦を使ってどんなパンを作ればよいのか、わからなくなってしまったんです」。

それ以降パルブレッドでは、ナッツやレーズンなどの具を入れたパンやバターをたっぷり加えたデニッシュなども含め、あらゆるタイプのパンを試作。組合員のみなさんにさまざまな方向性を示すことで、その思いをかたちにするための働きかけを続けていきました。

「小麦の香りを大切にしたい」 その思いからセミハード系を選択

しかし、翌年2月には完成品のおひろめ予定にもかかわらず、具体的な商品像がしぼりきれない状況が続きました。秋ごろには、大滝さんたちパルブレッドも組合員のみなさんも「ちょっと追い詰められた気持ち」になっていたといいます。

そんなとき開発担当者が提案したのが「セミハード系のソフトフランスパン」でした。ゆきちからがパンをふっくらさせる力が弱くパン生地が固めになるのなら、それを生かし、生地をかみしめることで小麦の香りがシンプルに味わえるパンを作ってみてはどうか。「このひと言が、“JAみどりののゆきちからのよさを生かしたパン”という企画の原点に、私たちや組合員のみなさんを立ち返らせてくれたのです」。

愛着ある小麦だから大切にしたい

方向性が決まったことで、パルブレッドでは早速ソフトフランスパンに最適な原料とその配合率を探り始めます。まず原料の小麦には、JAおとふけ産の超強力粉「ゆめちから」を30%ほど加え、ゆきちからのふくらみ力を補うことに。天然酵母の使用も組合員のみなさんから強い要望がありましたが、発酵に時間がかかり生地がふくらむ力も弱いため、この商品ではイーストを用いることに決定。

「じつはパルブレッドでもソフトフランスパンは初めての試みでした。外はサクッとしながら固すぎず、中は食べやすくふんわりとした仕上がりに。さらに見た目も、おしゃれでおいしそうに仕上げるためにはどうしたらいいか。この開発は、私たちにとっても挑戦でした」

昨年1シーズンを終え、JAみどりの、JAおとふけの産直小麦が安定して確保できる目途もたったため、この秋からは、商品名も堂々と『産直小麦ソフトフランスパン』にリニューアルして登場。小麦の香りを心地よく味わえる本品。軽くトーストして、ぜひご家族で召し上がってください。

産地からパン職人まで みんなの思いが詰まったパン

徐々におもな原料の構成は決まっていきましたが、完成形を作り上げるまでに課題は山積していました。

「たとえば、一直線のクープ(切れ込み)は専用のナイフで一つひとつ手作業で入れていきますが、おいしそうな焼き上がりにするためにはどのくらいの力加減がよいのか。オーブンに入れる前に行う霧吹きでは、どの程度の水を吹きかければ、ほどよいサクッとした食感が出せるのか。そんな細かい工程の一つひとつを記録にとり、試作を続けました」。

生産者にも喜んでいただきました

ふくらみが足りない、きれいな焼き色が付かない、切れ込みが深すぎてパンが開いてしまう、反対に浅すぎてギュッと詰まった感じになりおいしそうに見えないなど、さまざまな“失敗”が起こるたびにその原因を探り、発酵時間や温度、さらには原料の配合までひるがえって再び焼き直すことの繰り返し。それも、安定した品質の供給に耐えうるかを確認するために、実際の供給量を想定し、全工程をテストしていったといいます。

「テストを10回は繰り返したでしょうか。でも、最後に私たちが“これなら”と思ったパンを食べていただいたところ、みなさん、とても喜んでくださいました。そのときは本当にうれしかったですね」と大滝さん。では、もしそのときOKが出なかったらどうしましたか? と問いかけると、「OKをいただけるまで何度も作り直していたと思います」とのこと。「このパンは産地の方や組合員のみなさんの思い、私たちパルブレッドのプライドと思い入れが詰まったパンなんです」。

昨年1シーズンを終え、JAみどりの、JAおとふけの産直小麦が安定して確保できる目途もたったため、この秋からは、商品名も堂々と『産直小麦ソフトフランスパン』にリニューアルして登場。小麦の香りを心地よく味わえる本品。軽くトーストして、ぜひご家族で召し上がってください。

 

『産直小麦ソフトフランスパン』ができるまで

1

原材料計量→本こね

小麦に食塩、砂糖(花見糖)、脱脂粉乳などを混合し、生地をこねます。

2

一次発酵→分割

25〜28℃で40〜60分かけて発酵後、1個70gに分割します。

1個の大きさに分割!

3

生地休め→成型→二次発酵

分割した生地を約10分休ませたのち、ドッグ状に成型し、36〜40℃で30〜60分発酵させます。

4

クープを入れる→霧吹き

一直線に切れ込みを入れ、ミスト状の水を吹き付けます。

クープは一つひとつ手作業で入れます

5

焼成→冷却

約20mのトンネルオーブンで、210〜240℃で9〜15分かけて焼き上げた後、1〜2時間静置し、熱をとってでき上がり。

ゆっくり熱をとっていきます

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産直小麦は量に限りがあるので10月〜4月だけのお楽しみ
産直小麦ソフトフランスパン
『産直小麦ソフトフランスパン』4個
※本ページの内容は2014年12月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。