パルシステムの商品図鑑:産直カットわかめ

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品「産直カットわかめ」

弾力あるなめらかな舌ざわり 重宝な乾燥わかめも産地限定の原料で

「産直カットわかめ」について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2016年11月時点)
雪印メグミルク株式会社 池田雅洋さん
株式会社マルニシ 寒沢(さむざわ)聡さん
株式会社末廣昆布 小刀禰(ことね)睦史さん

全量買い取りで現地の復興を応援

 乾燥わかめならではの使い勝手や歯ごたえのよさで人気のPB商品(※)「三陸産カットわかめ」が、宮城県南三陸町の志津川・戸倉地区のわかめだけを原料として、2016年4月から「産直カットわかめ」にリニューアルされました。

 原料のわかめが育つ三陸の海はリアス式海岸が深く切れ込むために潮の流れが よく、沖合では親潮と黒潮がぶつかり合うためにプランクトンなどの栄養分が豊富です。その海でもまれて育ったわかめは肉厚で弾力ある歯ごたえや深みのある美しい緑色で、国産わかめのなかでもっとも取引価格の高いトップブランドとしての位置づけを長年誇ってきました。

「顔の見える関係」から本品が誕生

 ところが2011年の東日本大震災によって、海の養殖設備や沿岸の加工場、備蓄倉庫などは壊滅的な被害を受けてしまいます。

 「そんななか、1日も早い震災からの復興に加え、海の環境や地元の人たちのくらしをさらによくしようと活動を始めたのが、甚大な被害を受けた南三陸町のなかの志津川・戸倉地区の漁業者たちでした」。同じ宮城県の気仙沼市に本社を置き、三陸産わかめを原料に加工製品を製造してきた(株)マルニシの寒沢さんはそう話します。

 震災後、同地区では豊かな海の恵みを取り戻すためには森からの栄養分が不可欠と、海と町を取り囲む山林の整備や植樹活動を強化しました。「同地区がめざす森と海と人が共生する社会のあり方は、パルシステムの考え方とも共通しています。そこで両者は産直提携を結び、この地区の原料で新たに乾燥カットわかめを開発することになりました」。(株)マルニシとパルシステムの間を取りもった(株)末廣昆布の小刀禰さんはそう話します。

 輸入品との競争が激しくなるなか、産直提携を結んだあとは、同地区産のわかめをすべて本品に使用することを約束。地区限定の原料だけで製造することで、生産者が安心して栽培に取り組むことができるしくみができ上がったのです。

※PB商品:独自開発商品

人の目と手によっておいしさを生かす

 本品のわかめは、志津川・戸倉地区で水揚げされるとすぐに気仙沼市にある(株)マルニシの工場へ運ばれます。工場では90℃以上の湯でボイルし、すぐさま冷却。海の中では茶色いわかめですが、この段階で深緑色に変わります。その後、保存性を高めるために塩漬けにして箱詰め。このボイル塩蔵わかめが、本品を製造するための原料となります。

 次に行われるのは「芯抜き」です。カットわかめで食べるのは、真ん中の芯(茎) のまわりの葉の部分。この葉を、茎をしごくようにしてはがしとっていくのです。

ていねいな仕事がおいしさの決め手

 「塩蔵してからみあった状態の茎と葉をきれいに分けるためには根気と長年の経験が必要なので、この仕事はもともとこの作業に精通していた志津川・戸倉地区の職人さんたちにお願いしています」(寒沢さん)。

 わかめのおいしさを左右するのは何といっても食感のよさ。そのため作業はただ茎を取り除けばよいわけではなく、ほどよく歯ごたえのある製品にするために茎の部分を2〜 3㎜残しながらはがすことが大切なのだそうです。専用の機械も開発されていますが、「機 械だとどうしても茎が5㎜ぐらい残ってしまいます。手作業とはわずか2〜3㎜の差ですが、見た目も食感もまったく違ってしまうんですよ」(寒沢さん)。しかも機械では1日60㎏ほどのところ、熟練の職人のなかには120㎏もこなす人もいるのだとか。芯抜きの担い手は、わかめ産地では欠かせない存在なのです。

 芯抜きをしたわかめは、(株)マルニシの工場で製品サイズに裁断したうえで脱水 機に投入。高温の熱風をかけながら乾燥させていきます。「このとき、シーズン初めの若いわかめの場合は葉がやわらかく薄いので乾燥時間を短く、反対に肉厚な葉が多いときは長くと、わかめの状態を見ながら時間の設定を変えています」(寒沢さん)。原料のよさとともに、芯抜きや乾燥など製造工程のきめ細やかな目配りからも本品のおいしさは生まれているのです。

大切にしたい 国産わかめの品質と信頼

 おいしさのみではなく、じつはトレーサビリティのしくみが確立しているのも本品の特徴です。「賞味期限さえわかれば、どこでいつ収穫したのか、またボイル塩蔵加工後の塩分量や水分量、海水温、葉の状態まですべてお教えできますよ」と寒沢さん。塩蔵時のすべての箱にロット番号をふることであらゆるデータがたどれるようになっているのだそうです。

 「ゼロからしくみを作り徹底させるためには、粘り強い取り組みが必要です。でも、長い目で見ればそれを実現することで組合員の方から信頼していただくことができ、私たちも将来にわたって安心して生産に取り組むことができると考えています」(寒沢さん)。その言葉には、三陸産わかめの生産を守るなかで、震災後の地域をよりよいものにしていこうという強い自負がにじみます。

賞味期限を印字してでき上がり

 一方、現在国内市場で約8割という大きな割合を占めているのが中国、韓国からの輸入品。製品のなかには多くの産地から原料を集め、現地の専門工場で生産することで、きわめて安価に販売しているものもあり、価格で太刀打ちできない国産わかめの生産環境は厳しさが増しているのが現状です。「それに対して本品は産地限定の原料を使い、ていねいに加工し、安全性への管理体制も整っています。組合員の方との〝顔が見える関係〟を築き、ここまでこだわって作った商品はほかにはありませんよ」。本品をパルシステムに卸す雪印メグミルク(株)の池田さんはそう話します。

 組合員のみなさんからも、「国産なので安心。手軽に使えて気に入っています」「ほどよい塩味でわが家のみそ汁に欠かせません」といった声をいただき、手軽さやおいしさとともに、国産への信頼感から利用していただいている様子がうかがえます。

 汁の実などにそのまま使える小さめカットと、酢の物などで弾力や歯ざわりが味わえる大きめカットの2種類。料理やお好みに合わせて、ぜひ毎日の食卓でご利用ください。

「産直カットわかめ」ができるまで

1

塩蔵工程

水揚げしたわかめをボイルし、海水ですばやく冷却。塩で漬け込み、その後脱水して1箱15kgずつ箱詰めし、保管する。

2

芯抜き工程

(株)マルニシから個人の職人に委託し、葉と茎をはがす作業を行う。

3

乾燥工程

芯抜きした原料の、色、香り、形状などを検査のうえ裁断し、高温の熱風を2時間前後かけながら乾燥させる。

脱水機を回転させながらパラパラに乾燥

4

充てん・包装

注文ごとに袋に充てんしてでき上がり。

規格外、異物は、人の目でも確認

パルシステム神奈川ゆめコープ おすすめ商品

「産直カットわかめ」
用途に合わせてサイズが選べる

『産直カットわかめ( 大きめカット)』18g

『産直カットわかめ(小さめカット)』18g

※本ページの内容は2016年11月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。