パルシステムの商品図鑑:大きいお揚げのきつねうどん

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品『大きいお揚げのきつねうどん』

うどんとお揚げには産直原料を使用 つゆ付きで手軽に食べられる冷凍うどん

『大きいお揚げのきつねうどん』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2017年1月時点)
共生食品株式会社 小野寺和明さん
パルシステム連合会 冷凍食品課 高橋明子職員

PB商品(※)初の具付きうどんを開発

 PB商品の『大きいお揚げのきつねうどん』は2015年1月に誕生しました。「それまでパルシステムのオリジナルの具付きうどんがなかったため、定番のきつねうどんを、パルシステムならではの原料や製法で作ろうということになったのです」。パルシステム連合会商品開発本部の高橋職員は、開発の背景についてそう話します。

〝パルシステムならでは〞の商品づくりには、国産を優先すること、非遺伝子組換え原料を用いること、味付けは化学調味料に頼らないことなど、いくつかのポイントがあります。

産直産地JAおとふけの広大な小麦畑

 本品の場合にも、うどんの小麦や油揚げの大豆には国内の産直原料を用い、油揚げの揚げ油には非遺伝子組換えの菜種を使った『圧搾一番搾り菜種油』を使用すること、お揚げと添付つゆの味付けには化学調味料を用いないことなど、さまざまな厳しい条件が求められました。その開発と製造を担ったのが、『産直大豆のもめん豆腐』などの豆腐製品や、『産直小麦の冷凍うどん』でパルシステムとのかかわりが深い共生食品株式会社です。営業の小野寺さんは本品の開発にあたり、「うどんと油揚げの製造からお揚げの味付けまで、すべて自社工場で一気通貫で行い、製品の安全性からおいしさまで、すみずみに目を行き渡らせた商品づくりができました」と振り返ります。

 「うどんと油揚げは原料も製法もまったく異なる商品。このふたつを合わせた〝きつねうどん〟は、まさに、自社技術の結晶です。また当社には、組合員の声に耳を傾けながら、パルシステムとともに多くのPB商品を作り上げてきた経験があります。商品づくりにおいて何が大切かをよく理解しているのも強みです。本品ではこうした蓄積を生かしながら開発に取り組みました」(小野寺さん)。パルシステム初のオリジナル具付きうどんは、こうして誕生したのです。

※PB商品: 独自開発商品

化学調味料は使わず原料の味わいを生かす

 本品の大きな魅力はうどんをすっぽり覆うほどの存在感がある大きなお揚げです。油揚げの原料はパルシステムの産直産地の大豆のみ。大豆の自給率が7%(※)の現在、産地や栽培方法まで明らかな大豆はとても希少。この大豆を使った豆腐が油揚げの生地となります。「厚めの生地を低めの温度で約15分かけてじっくりと揚げます。初めは沈んでいた生地は熱がとおるにつれて浮き上がり、それをひっくり返し高温で裏表にまんべんなくきつね色の揚げ色をつけていくのです」(小野寺さん)。本品のお揚げはとてもボリュームがありますが、それは内側にほどよく残った豆腐の部分がたれをじんわりと含むから。このひっくり返すひと手間をかけた手揚げ風の作り方は、ジューシーさとやわらかさが引き立つ製法なのだそうです。

豆腐がほどよく残った油揚げ

 一方、試行錯誤を繰り返したのがお揚げの味付けとつゆの相性を見極める作業。めざしていたのは「コクのある甘めのたれで煮含めたお揚げと、かつおだしのきいたすっきりしたしょうゆ味のつゆが混ざり合ったときに、双方がいっそうおいしさを増すこと」(小野寺さん)。本品では味や風味のバランスを手早くまとめてくれる化学調味料を使っていません。そのため、塩かどが立ってしょっぱく感じたり、甘みが前面に出たり、うまみが足りないように感じたり。「最後にたどり着いたのは、お揚げのたれにてん菜とさとうきび由来の砂糖を使用すること。それによって単に甘いのではなく深みのある上品な甘さを出すことができました。またつゆは木桶け仕込みの丸大豆醤油をベースに、かつおや昆布のうまみと香りをきかせました。化学調味料不使用で味のバランスをとることがいかに繊細な作業かを学びましたが、その甲斐あって、素材のよさを生かした商品ができました」(小野寺さん)。

※農林水産省「食料自給率の推移」より(平成27年度概算)

“産直のきずな”が逆境を超える力になる

 もうひとつの主役のうどんには、PB商品の『産直小麦の冷凍うどん』を使用。「これは、組合員のみなさんの声を生かしながら、長年リニューアルを重ねてきた共生食品の自信作。正方形だった切り口を平麺タイプに変え、生地をきたえる回数や方法を工夫することで、市販品では一般的な加工でんぷんを使わなくても、弾力やコシのよさとツルツルとしたのど越しが味わえるのです」(小野寺さん)。

 原料小麦は産直産地JAおとふけ(北海道)の「きたほなみ」。弾力やコシの強さ、うどんにしたときの深みのある白さが特徴の品種です。

平麺でのど越しのよさがアップ

 しかし、雨の多い日本では、気候の影響を受けずに良質な小麦をコンスタントに生産するのはとてもむずかしいのだそうです。2016年8月、小野寺さんはパルシステム職員らとともにJAおとふけを訪問。そのとき目にしたのは、多雨や日照不足によって収量が前年の4割減にまで落ち込んだという現実だったといいます。「ちょうど収穫が終わった季節で したが、産地のみなさんはできばえに大きくバラつきが出て、収量が減ってしまったため一様に肩を落としていました」(小野寺さん)。しかしその生産者たちを勇気づけたのが、持参した組合員のみなさんからの声でした。そこにあったのは「国産(産直)小麦なので安心できます」「コシがしっかりしていて本当においしい」といった、食べた人ならではの実感のこもった声。「生産者の顔が明るくなるのを目の当たりにして思ったのは、逆境のときこそ産地と組合員がつながる〝産直〞の真価が問われるということ。〝待っている人がいるからこそめげずに作ろう〞と思わせる力を組合員の方からいただき、その力を産地へお届けできてうれしかったですね」と高橋職員は話します。

 産地と製造元と組合員のみなさんの想いがひとつになってこそ成り立つ本品を、今年の冬もぜひ、ご家族みなさんでご利用ください。

『大きいお揚げのきつねうどん』ができるまで

1

油揚げ製造

大豆を磨砕・煮沸後、分離・凝固させ成型する。その後、菜種油で揚げる。

2

味付け油揚げ製造

袋詰めした油揚げにたれを充てんし真空包装後、ボイル殺菌する。

3

うどん製造

原料を混合しプレスする。その後常温で熟成したあと圧延、裁断し、ゆでて水洗い後、凍結する。

ココがポイント!

プレス(こねる)工程の回数を増やし、そのつど生地を投入する角度を変えることで、より弾力やコシの強さを出すことができました。

4

セットアップ包装

味付け油揚げとうどん、添付つゆ(※)をひとつに包装してでき上がり。
※添付つゆは専門メーカーで製造。

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濃口醤油をベースにした関東風の味付け
『大きいお揚げのきつねうどん』300g×2 
※本ページの内容は2017年1月時点の情報です。
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