パルシステムの商品図鑑:こだわり酵母パニーニ

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品『こだわり酵母パニーニ』

小麦の香りとホシノ天然酵母が醸し出す奥深い味わい  人気シリーズのイタリア風平焼きパントーストすると外はカリッ、中はもっちり好きな具材をはさんで手軽な軽食に

『こだわり酵母パニーニ』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2015年5月時点)
株式会社パルブレッド 金子全利さん
     同      大滝公華さん

夏でも安全にお届けできるパンをめざして

 30年にわたって組合員のみなさんから支持をいただいている「食パン」をはじめ、「イングリッシュマフィン」や「フルーツとライ麦のパン」など、さまざまなタイプのパンをそろえた「こだわり酵母」シリーズ。なかでも「食パン」に続いて長く愛されているのが「パニーニ」です。製造元はパルシステムPB商品(※)のパンを専門に製造する子会社(株)パルブレッド。今から10年前の2005年に発売されました。

毎回たくさんの注文をいただきます

 「パニーニ」とはサンドイッチを意味するイタリア語。コーヒーショップなどで、手軽な軽食として利用される方もいるでしょう。そんな人気のパニーニですが、「じつは本品の誕生には差し迫った理由がありました」とパルブレッド商品本部の大滝さんは振り返ります。

 「現在私たちは衛生管理の行き届いた近代的な工場で製造をしていますが、当時のパルブレッドはまだ規模が小さく、組合員のみなさんの要望に臨機応変におこたえするのがむずかしい面がありました。人気の1.5斤の『食パン』も“スライスした商品がほしい”という声をいただいていましたが、スライサーを導入する余地がなく大きなブロックのままでお届けしていました。でも、大きな固まりのパンは内部に水分がこもりやすく、夏場にはカビが生えやすくなるなど衛生面に不安があります。そのため夏になると『食パン』の供給はお休みしていたのです。それでも通年で『こだわり酵母』のパンが食べたいという声は多く、夏場に『食パン』に代わってお届けするためのパンを開発する必要が出てきたのです」(大滝さん)

 パルブレッドでは、「食パン」と同じくホ シノ天然酵母を使いながらも、小型で水分のこもりにくいパンを何種類も試作。そのなかで、イタリア風サンドイッチの人気を背景に開発することに決まったのがパニーニでした。

手間をかけた「平焼き」からオリジナルなパニーニが誕生

 本品にはふたつの大きな特徴があります。ひとつは、食品添加物を使わず、その力を借りなくても夏場に安全なパンを作るための工夫です。

 市販のパンの多くにはイーストフードや乳化剤が使われていますが、これらの添加物にはパンを膨らませるとともに、日もちを向上させる効果もあるといいます。パルブレッド商品本部で開発を担当する課長の金子さんは、「それに対して本品の場合は、生地そのものが日もちを向上させる力を備えていることをめざしました」と話します。

手作業で慎重に天板を載せます

 「主原料の小麦粉には、酵母と植物性乳酸菌を加えて発酵させた小麦発酵種を配合しています。また、砂糖や塩にも日もちをよくする効果があるので、本品には『食パン』よりも多めに砂糖や塩を加えています。これらを配合することによって、あらかじ め雑菌が繁殖しにくい状態の生地を作り出しています」(金子さん)

 もうひとつの特徴は、「平焼き」で焼成することです。発酵後、天板に載せた生地は一つひとつが大きく膨らんでいます。普通であればその状態のパンを焼成しますが、本品の場合は膨らんだ生地の上に、もう1枚の天板を載せてからオーブンに入れます。つまり2枚の天板で生地をサンドイッチし、上下両面をしっかりと焼き上げているのです。

 「生地は水分を少なめにすることでかための弾力感をもたせているので、天板の重みをかけても発酵によってできた空気の層が完全につぶれることはありません。さらに、できるだけ均一に焼き上がるように天板上の生地の数や間隔を調整したり、天板の重さが均等にかかるように生地の上に慎重に1枚1枚載せたりもしています。本品は見た目はシンプルですが、原料の配合や焼成にはとてもこだわっているんですよ」(金子さん)

 この手間をかけた作業から、トーストしたときのカリカリ感や、薄いにもかかわらずもっちりとしたボリューム感のある食感や味わいが生まれるのです。

ホシノ天然酵母と小麦粉が互いの力を引き出すパン作り

 初めはピンチヒッターとして登場しながら、今年で10年目を迎える人気商品に成長した本品。金子さんは、「組合員のみなさんからは、とくに小麦の香りと食感のよさを評価する声をいただきますね。そのおいしさの理由は、小麦粉とホシノ天然酵母の相性のよさから生まれるんですよ」と説明します。

 「ホシノ天然酵母はやわらかな酸味で、日本人の口に合ったパンが作りやすいというよさがあります。その半面、自然界のさまざまな菌でできているため、工業的に作り出したイースト菌とは違い、常に同じ製品を作るのがむずかしい面があります。そのため、小麦粉の種類や、同じ品種の小麦でも収穫した年度によって、パンの味わいや膨らみ方にばらつきが出ることもあるんです。『こだわり酵母』シリーズでは現在北米産の小麦を使っていますが、今のところその小麦が、味や風味、膨らむ力ともにホシノ天然酵母ともっとも相性がよいと考えています」と金子さんは話します。

「平焼き」で両面こんがり

 「ホシノ天然酵母は発酵に時間がかかり、最適な状態の見極めもむずかしくパン職人は気を抜くことができません。しかし発酵に時間がかかるということは、パンの味や風味に奥行きを与えてくれるということでもあります。私たちは、酵母と小麦がお互いの力を引き出し合ったパンを、それぞれのパンにいちばんふさわしい製法で作っていきたいと考えています」と金子さん。『こだわり酵母パニーニ』はその意味で、パルブレッドのパン作りへのこだわりが形になったパン、ともいえるでしょう。

 かみしめるほどに心地よく小麦の味わいが感じられるパニーニ。これからの季節、お好きな具材をはさんだパニーニを用意して、ご家族みなさんで青空の下のランチを楽しんでみませんか。

『こだわり酵母パニーニ』ができるまで

1

元種作り

ホシノ天然酵母にぬるま湯を加え、約1日かけて発酵させ「元種」を作ります。

2

本ごね

元種に小麦粉と水、砂糖(『花見糖』)、塩(『海はいのち(長崎県産海水塩)』)を加えてこねます。

3

一次発酵→分割→成型

パン生地を焼く10時間かけて発酵させ、ひとつずつに分割しドッグ型に形を整えます。

はじめはドッグパンのようなパニーニの生地

4

二次発酵→焼成準備

天板に載せたパン生地を二次発酵させてから、パン生地の上にもう1枚の天板をかぶせます。

5

焼成→冷却→包装

トンネルオーブンに入れて焼き、水蒸気がこもらないように冷ましたあと、包装してでき上がり。

ゆっくり冷まして水分をとばします

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トーストすると外はカリッ、中はもっちり好きな具材をはさんで手軽な軽食に
『こだわり酵母パニーニ』3個・5個
※本ページの内容は2015年5月時点の情報です。
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