パルシステムの商品図鑑:釜あげ産直大正金時豆

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品『釜あげ産直大正金時豆』

大正金時豆を産直産地の原料に限定 砂糖には『花見糖』を使いPB商品化を実現

『釜あげ産直大正金時豆』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2017年5月時点)
株式会社南部フーズ 船越雅臣さん
パルシステム連合会 日配課 奥山聡子職員

根強い人気がPB商品(※)化をあと押し

 発売以来約30年にわたって組合員のみなさんに愛されてきた本品。2016年9月に、原料の大正金時豆を産直産地JAおとふけ(北海道)産に限定、砂糖をグラニュー糖からPB商品の『花見糖』に変更し、装いも新たに登場しました。

 約30年目にしてのPB商品化の背景について、パルシステム連合会商品開発本部の奥山職員は、「安定した利用が、こんなに長く続く商品はなかなかありません。支持していただいているからこそ、よりみなさんに喜んでもらえるよう、パルシステムらしい商品を作りたいという思いが出発点でした」と話します。

JAおとふけのつややかな大正金時豆

 従来品からの製造元(株)南部フーズでは、4年ほど前にパルシステムから相談を受け、産地と連携をとりながらPB商品化への準備をすすめてきました。本品の開発責任者、船越さんは「産直原料でお届けすると決まれば、原料が足りないということは許されません。毎年、安定した量を入手できることが重要な条件になります」と話します。

 というのも、大正金時豆は非常に繊細なため、その年の天候によって作柄が大きく変動してしまうからだといいます。とくに9月頃の収穫期の雨に弱く、乾燥させているときにさやが雨にぬれると、特徴である濃い赤色があせてピンク色になってしまうことも。さらに、水分を含むと発芽してしまうこともあり、そうなると収量は大幅に減少してしまうのです。

 「そんな状況のなかで原料を確保するには、生産者との信頼関係がとても大切です」(船越さん)。時間をかけて産地との関係をつくり、安定供給にめどが立ったことで、本品のPB商品化は実現したのです。

※PB商品:独自開発商品

『花見糖』が引き出した素材のやさしい甘さ

 今回のリニューアルのもうひとつのポイントは、砂糖をグラニュー糖から、みなさんにおなじみのPB商品『花見糖』に変更したことです。グラニュー糖は精製を重ね純度が高いために、上品でさっぱりとした甘さがもち味です。それに対して『花見糖』は、さとうきびから原料糖の結晶を取り出したあと、通常は数回繰り返す「ろ過」を1回で終わらせる手法で製造。そのぶん原料の香りやコクが残り、甘さがやわらかく感じられるのが特徴です。

 このような砂糖ごとの性質の違いは、じつは〝メーカー泣かせ〞でもあります。「たとえ使用する量や製造方法は同じでも、甘さや原料のうまみは、使う砂糖によってまったく変わってしまいます。砂糖を変更することは、とてもデリケートなことなんです」(船越さん)。

香りとコクが特徴の『花見糖』

 本品の場合も、従来品と同様の製法で作った1回目の試作品では、豆の青臭さが 感じられ「正直″ 花見糖〞は合わないのではと思いました」(奥山職員)。グラニュー糖では隠されていた大正金時豆特有の青臭さが、甘さがやわらかな『花見糖』では前面に出てきてしまったためでしょう。

 (株)南部フーズでは、豆に甘みを確実に煮含めるために、『花見糖』を加える回数をグラニュー糖のときよりも増やしながら試行錯誤。「本品の原料は大正金時豆と砂糖と塩だけ。だからこそ砂糖の役割はとても大きく、その意味では本品は『花見糖』に合わせて作り直した製品です。作り方を見直したことで、従来品からのファンの方にも違和感がなく、初めて手にとる方にも満足していただける味わいになったと思います」(船越さん)。

大切にしているのは「できたて」の味わい

 パックの中に煮汁がいっさい含まれていないのも本品の特徴です。煮上がった豆は、さましながら味をしっかりと含ませたあと、釜から引き揚げ煮汁をきります。商品名でうたっている「釜あげ」とは、この作業のこと。

 市販品で多く見受けられる煮汁といっしょに包装された煮豆では、口に入れたときにまず煮汁の甘みを感じるのに対し、「本品は煮汁をきっているので、豆そのもののおいしさを味わうことができます。大正金時豆やうぐいす豆などホクホクした食感の豆には釜あげ製法がよく合うのです」(船越さん)

「釜あげ」して煮汁をきります

 またレトルト殺菌をせず、脱酸素剤を封入した袋詰めであることも特徴のひとつです。「レトルト製法では、豆を充てんしたあと高温高圧で二次殺菌をしますが、本品では熱を加えるのは豆を煮るときだけ。そのぶん表皮の張りと、中のホクホク感を損ないません。家庭で作りたての豆を食べるような、″ できたて〞をお届けすることができるのです」(船越さん)。

 こうしてできた本品には、「市販品のようなべったりした甘さがなく、子どももお気に入りです」「くせになるおいしさで食べ始めると止まりません」「つゆがないのでお弁当に入れやすい」といった声が寄せられ、ご家庭の定番の一品として愛されている様子がうかがえます。

 「常備菜やお弁当、お茶やコーヒーのお供にまでシーンを選ばずご利用いただけるのも、飽きのこないひかえめな甘さの本品だからこそ。これからもぜひ、末永くご利用ください」(奥山職員)。

『釜あげ産直大正金時豆』ができるまで

1

水洗い→水漬け

乾燥している豆を、水で洗って異物を除去したあと、やわらかく煮るために吸水させる。

じっくり吸水させると豆がまんべんなくやわらかくなります

2

釜でゆでる・水さらし

豆をやわらかくするために釜でゆで、味付けの準備をする。

3

味付け・煮込み

『花見糖』を加えながら味付けし、煮上がる間際に隠し味の塩を加える。

職人がつきっきりで甘みの調整や煮上がり具合を確認

4

冷却・含ませ→釜あげ・蜜きり→充てん

豆に味を充分含ませたあと、釜あげして煮汁をきって(蜜きり)でき上がり。

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ひかえめな甘さと ホクホクとした食感
『釜あげ産直大正金時豆』160g
※本ページの内容は2017年5月時点の情報です。
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