パルシステムの商品図鑑:北海道産直牛

パルシステム商品には、商品カタログの中だけでは語り尽くせない、組合員や生産者の思い、開発に携わったメーカーの開発秘話などがあります。『商品図鑑』 ではそのような思いや、こだわり、商品の歴史に光を当てていきます。ひとつの商品から、パルシステムの全体像が見えてきますよ!

おすすめ商品『北海道産直牛』

口に入れたとたんに「お肉の味がするね!」。うまみたっぷりの肉汁が、おいしさの理由です

北海道産直牛

  パルシステムの産直牛肉の3本柱、「コア・フード牛肉」、「北海道産直牛」、「すすき産直牛」。このうち「北海道産直牛」の産地は、ホクチ クファーム、士幌町肉牛産直会、榎本農場の3つ。いずれも北海道の産地です。「小間切」や「切落し」など、毎日の食卓で使いやす い商品も取りそろえている北海道産直牛。もちろん飼料の内容や、商品検査の結果はすべてオープン。安全性とおいしさの両立をと願う 組合員の声にこたえています。

(本品は2012年9月に「産直牛」から「北海道産直牛」に名称変更しました。本文中は「北海道産直牛」に統一しています。)

『北海道産直牛』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2011年12月時点)
株式会社パル・ミート 加藤龍一さん
パルシステム連合会 産直推進部 産直開発課 竹井篤史職員

生産者とともに生み出した「北海道産直牛」

「北海道産直牛」の品種は乳用種。乳用種といえば、一般的には牛乳をいただく品種ですが、「北海道産直牛」の3つの産地ではいずれも、その雄牛を肉牛として育てています。

「以前は、産直牛肉と国産牛肉の両方を取り扱っていました。ところが、いろいろな産地から原料肉仕入れを行うと肉質のバラつきや味の違いなどが出てしまうため、できるかぎり固定の産地から仕入れを行う必要がありました。品質の安定した商品を供給するため、そして牛肉の産直取り引きをすすめるためにも協力してくれる産地を開発する必要があったのです」 (加藤課長)

そのころ、牛肉は今と変わらない注文数を上げる安定した商品でした。ところが10年前の2001年にBSE問題が発生。食の安全そのものを揺るがす社会問題となり、日本中の消費者に大きなショックを与えます。

「パルシステムでも注文数が半分以下に激減し、撤退したり複数あった牧場を1カ所に集約せざるを得ない産地が出るなど、大きな 打撃を受けました」(加藤課長)

この「事件」が契機となって生まれたのが、「北海道産直牛」と銘打った商品群です。「自分たちの食べ物は自分たちで守る」――その商品名には、生協の原点ともいうべき思いが込められていたといえるでしょう。

牧草を地元北海道で自給生産

BSE問題以降、すべての牛に「個体識別番号」を付けることが法律で義務づけられ、トレーサビ リティの考え方はスタンダードなものとなりました。一方、パルシステム独自の基準となっているのが、10カ月齢以降、18〜 20カ月齢での出荷までは、抗生物質を加えた飼料を与えないと いう約束事です。

「牛が病気にかかれば人手もコストもかかります。一般的には、できるだけ手間をかけずに牛を育てようとすれば抗生物質は欠かせ ません」(加藤課長)。それなら薬に頼らなくてもいいように、牛そのものを病気に強い健康な牛に育てよう、というのがパルシステム の生産者の考え方です。

「それを実現するためには飼料の内容が大切です。栄養価の高い穀類など(濃厚飼料)は、牛を太らせるためには適しています。でも本来、草を主食とする牛の胃には負担が大きいのです。そこで北海道産直牛には牧草(粗飼料)を適度に与えて丈夫な胃袋をつくります。この牧草ですが、一部の産地では100%自給生産。牛の飼養だけではなく飼料も産地でまかなっており、 これらは広い土地のある北海道だからと言えます」(加藤課長)。このように生産者の努力やさまざまな条件から生まれたよい循環が、 北海道産直牛を健康に育てているのです。

おいしさの理由はうまみ成分と水分量

こうして組合員のみなさんのもとに届く北海道産直牛。もともと乳用種は、品種改良を重ねられた肉用牛とは異なり、肉質は赤身 が主体です。そう聞くと、「かたくないの?」「本当においしいの?」と感じる方もいるかもしれませんね。でも心配はご無用です。

「サシ(脂肪)の入った牛肉と赤身肉のおいしさは別物と考えてください。赤身肉は『うまみ』を味わう肉なんです」(加藤課長)

北海道産直牛の弾力のある肉をかむと肉汁がジュワッと口の中に広がり、思わず「牛肉ってこういう味だったの!?」と驚かされますが、それは 栄養学的にも裏付けられていること。同じカタロースを和牛と比較すると、水分量は約1・2倍。またグルタミン酸やイノシン酸など のうまみ成分は、マグロや牛肉などの赤い部分に多く含まれていることがわかっています。

 だからこそ、「その特徴を生かし、おいしさを充分に引き出すためには焼き方が大切です」と加藤さん。「鉄則は、少ない量を、広げて焼くこと。塩とこしょうだけで、驚くほどおいしく食べられますよ」(※焼き方のコツについては 下段も参照してください)

片や、脂肪が少ない分、エネルギー量は和牛よりも3割方少ない赤身肉。おいしくてヘルシーな産直牛を「わが家の定番」とする余地は、まだまだありそうですね。 ※食品成分については「五訂食品成分表」より

安心のしくみをこれからも守ろう

おいしくって健康。組合員にとって、北海道産直牛はいいことづくめのようですが、それでは生産者にとってのメリットとは何なのでしょう か? 飼養の苦労に思いが及ぶと素朴な疑問が浮かびます。

「それはパルシステムという安定した出荷先があること。それから、パルシステムとの産直取り引き価格が、1年間固定していること。 それに尽きますね」(竹井職員)

一頭を仔牛から育て出荷するまでのおよそ1年半、生産者はひたすら育てるのみ。その間、牛は収入をもたらしてはくれません。生産者にとって飼養の先に確実な出荷先が待っていることは、大きな支えになるのです。

 「BSE問題をはじめ、今回の放射能問題にいたるまで、牛肉をめぐる状況が社会問題化するたびに、取り引き価格は乱高下を繰り 返しています。生産者はそれに翻弄されて、大きな不安を抱えているのが現状です」(竹井職員)

そういった状況からパルシステムとの取り引きを望む畜産農家もありますが、「抗生物質不使用など、飼養条件を聞くと離れていきますね」とのこと。生産現場の厳しい現実が垣間見えるようです。 裏を返せば、そのなかでパルシステムの取り組みに共鳴し、組合員の安心を支えてきたのが、現在の生産者たちということもできるでしょう。

長い歳月をかけ厳しい条件を超えていくなかで、本当の安全とは何かを模索してきた「北海道産直牛」。誕生して10年たつ今でも、北海道産直牛は「自分たちの食べ物は自分たちで守る」しくみ、そのもののなかで育っています。

『北海道産直牛』についてもっと知ろう!

「北海道産直牛」が届くまで

1

産地

体重が700kg前後になる、18〜 20カ月齢まで飼育します。

安全性への取り組み
  • 「個体識別番号」を付ける。
  • 10カ月齢以降は抗生物質不使用。
2

食肉処理場

と畜・解体し、検査に合格した肉を約10〜 20kg単位にカットします。

安全性への取り組み
  • BSE検査を行う。
3

(株)パル・ミート

脂身やスジを除去し、商品別にスライスやカットを行います。

安全性への取り組み
  • 「個体識別番号」をもとに、「牛肉履歴確認番号」を作成し、商品ラベルに印刷する。
  • 放射能検査を行う。
4

セットセンター

産地、工場などから集まってきた商品を、組合員の注文ごとに保冷箱にセットします。

5

各生協の配送センター

商品がセットされた保冷箱を、配送コースごとにトラックに積み込みます。

6

組合員へ

安全性への取り組み
  • ホームページで「牛肉履歴確認番号」を検索すると、牛の個体情報を知ることができます。

おいしく食べよう「北海道産直牛」

調理前は…
  • 肉は冷やしすぎないで
  • お皿は温めておこう
いざ、調理!
  • 少ない量を、きちんと広げて
  • 強めの中火で肉 汁を逃がさない
  • 塩、こしょうだ けでおいしい!
いただきます
  • 味を加えたいときはオニオンソー ス(玉ねぎをスライス、もしくは粗みじんに して炒め、しょうゆを加えて少し 煮つめる)がおすすめ

牛肉のカリカリ焼き玉ねぎソースがけ

<材料>

  • 牛小間切れ (120g )、玉ねぎ(1個)、みず菜(1/2束)、おろしにんにく(小さじ 1/2)、おろししょうが(小さじ1/2)、 しょうゆ(大さじ1/2)、塩・こしょう(適 宜)、片栗粉(適量)、揚げ油(適量)

<作り方>

    1. 牛肉は塩・こしょうして片栗粉をまぶす。 玉ねぎはスライス、みず菜はざく切りにする。
    2. フライパンに油を多めに熱し、牛肉を揚 げ焼きにして取り出す。②のフライパンに玉ねぎを入れ、きつね色になるまで揚げ焼きにする。
    3. 玉ねぎを端に寄せて、フライパンの油を ふき取り、にんにくとしょうがを入れて軽く炒める。水1/2カップとしょうゆを加えて煮る。塩で味を調える。
    4. 器にみず菜を盛り、牛肉をのせて④をかける。

パルシステム神奈川ゆめコープ おすすめ商品

目印は「産直肉100%」、「産直原料で作りました」のマーク

『北海道産直牛すきやき用ジャンボパック』

『北海道産直牛サーロインステーキ(カット)』

※本ページは2011年12月公開し、2015年2月、11月に一部更新しました。
 商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。