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2019/08/06
イベントレポート
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「JA佐渡公開確認会」を開催しました

7月29日~30日の2日間、新潟県佐渡市で「JA佐渡公開確認会」を開催しました。
事前の初級監査人講習と中級監査人講習を修了した監査人と一般参加の組合員、生産者、当組合およびパルシステムグループ役職員、パルシステムにお米を出荷している生産者など102名が参加し、監査品目の『トキを育むお米 エコ・佐渡こしひかり』の栽培状況や帳票などを確認しました。

環境にやさしい佐渡の米作り

公開確認会は、1999年に始まった、生産者と消費者の二者が産地で生産状況を確認するパルシステム独自の制度で、これまで農産、畜産、水産の産地を中心に135回開催されています。

今回、公開確認会を行った佐渡農業協同組合(以下、JA佐渡)は、1993年に5つのJAが合併し設立され、お米が主要な農産品です。2007年には生きものと共生する「環境にやさしい佐渡米作り」として生物多様性を大事にした農業に転換し、慣行栽培から農薬・化学肥料を3割減とする栽培に取り組んできました。

『トキを育むお米 エコ・佐渡こしひかり』(無洗米)3kgは、8月4回のカタログにて紹介しています

また2008年にはトキの野生復帰が実現しトキのエサ場としての水田の役割が再認識され、佐渡地域の慣行栽培から農薬・化学肥料を5割以上削減し、水田畦畔に除草剤を散布しないなどの取り組みを行う『朱鷺と暮らす郷づくり』認証制度を実施しています。

これらの取り組みが評価され2011年、日本で初めて「トキと共生する佐渡の里山」が世界農業遺産に認定されました。パルシステムでは、今回監査品目となった『トキを育むお米 エコ・佐渡こしひかり』を予約登録米中心に取り扱っています。

米作りのプレゼンテーション

今回の公開確認会は100名を超える大人数となりました。初めに開会あいさつと産地プレゼンテーションが行われました。
佐渡市伊藤副市長はあいさつのなかで「今年もトキのヒナが順調に育っています」「生産者も田んぼにトキが来ることを喜んでいます」と環境保全型の農業が実を結んでいることをお話いただきました。

これから公開確認会が始まります

産地プレゼンテーションでは、JA佐渡からスライドを使い米作り全体の説明をいただきました。
なかでも2004年の台風による塩害、続く2005年の台風による風水害と2年連続で不作と等級の低下があったことから「観光の島から環境の島へ エコアイランド佐渡」をブランドコンセプトとし環境にやさしい米作りへ転換したこと、生きものを育む農法として「江(深み)の設置」「ふゆみずたんぼ」「魚道の設置」「ビオトープの設置」「無農薬・無化学肥料栽培」「畦畔への除草剤禁止」などいずれかひとつ以上を実施していることなど、わかりやすくお話しいただきました。

ていねいに手入れされた棚田

続いて会場から車で30分ほど離れた南部海岸沿いの野浦地区の圃場の見学です。
野浦地区は海に向かう斜面に棚田が広がっており、田んぼ1枚1枚の高低差が大きい分、段差ののり面がとても広い圃場です。
そのような条件でもしっかりと作業で草取りが行われており、参加した他のパルシステム米産地の生産者からも感心する声が上がっていました。
今年だけで既に6回も草刈りをしているとのことで、のり面やあぜには地肌が見えるほどきれいに整備されていました。また圃場のなかには生きもののすみかとなるビオトープも設置されており、環境に配慮した米作りがされていることがわかりました。

このように維持していくのが大変な棚田を守るため、お米を少し高く買い取ること、新規就農者には指導会を行うなど、棚田を支援する取り組みがされています。

生産者から棚田の米作りの説明を受けます

きれいに草刈りがされた棚田のあぜ

監査人による帳票の確認

棚田の見学を終えたのち、監査人は「減農薬減化学肥料栽培基準」「栽培契約書」「米穀出荷契約書」「営農計画書」といった帳票をJA佐渡の職員の話を聞きながら確認しました。
事前に行われた中級監査人講習会でひととおり帳票の見方を学んではいますが、大量にある書類を見ていくのは大変な作業です。初めての監査人にもわかるよう、JA職員やパルシステムのグループ会社ジーピーエスにていねいに説明を受けながらの確認は、1時間以上続きました。

帳票確認を終え初日は終了。夜は生産者や参加者と交流会が開かれ、楽しいひとときとなりました。

JA職員に聞きながら帳票の監査

米作りを支える施設の見学

2日目は佐渡中央の平野部、畑野地区にあるお米の保存倉庫の見学です。生産者のお米を倉庫に入荷する際、品質を検査するため、すべての米袋からサンプルを抜き取ります。
抜き取ったサンプル米は倉庫に付属する検査所で検査人により等級づけがされます。この際、お米が白く濁るシラタ米やカメムシの食害にあっていると等級に影響します。さらに機械による食味検査が行われ、結果が記録されます。
検査を終えたお米は低温倉庫で保存され、出荷しやすいよう倉庫の天井まで届く可動式のラックに収納されます。こちらに収納されたお米は登録番号で簡単に取り出せるようになっており、とても機能的に保存されています。

続いて近隣にあるカントリーエレベーターを見学しました。カントリーエレベーターは収穫した生もみを乾燥させ、もみ摺り、異物選別を行い玄米としてフレコンバックや紙袋に詰めていく施設です。3,000tのお米を処理できるとても大きな施設です。

施設見学を終え両津港の会場へ戻る途中、野生のトキが多く見られるという田んぼに囲まれた「トキロード」を通過。この日は運よくトキの群れに遭遇、薄いピンクの翼が印象的でした。トキが生息できる環境が戻ってきていることを実感できました。

米袋からサンプルを抜き取る体験

トキが戻ってきました

監査人の報告

最後に「あいぽーと佐渡」で今回の監査の報告を行いました。監査人から監査に協力いただいたことのお礼と、今回の所見が述べられました。
「栽培管理がしっかりされていました」「パルシステムの産直4原則に取り組んでいます」「除草剤を使わず作業で除草を行っていることに頭が下がる思いでした」などお話いただきました。
産地のJA佐渡からは「2007年から始めた取り組みがようやくここまできました」「いつか公開確認会をやりたいと思っていましたが、今回実現することができました」と環境にやさしい米作りを続けてきた思いが伝えられました。
以上で公開確認会は終了しました。

大勢の参加者を前に監査人から所見を報告

 

佐渡は船での行き来となるため、なかなか交流がしにくい地域ですが、環境保全型農業の取り組みでは大変すすんだ地域です。
『トキを育むお米 エコ・佐渡こしひかり』は予約登録米での利用が主となります。ぜひ今度の予約登録米で注文いただき、環境にやさしい米作りを応援しましょう。

佐渡のお米をよろしく~

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