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2016/03/31
イベントレポート

東日本大震災被災地スタディツアー 2015年度の取り組み報告

2011年の震災以降、パルシステム神奈川ゆめコープは直後の炊き出し支援など、さまざまな震災復興支援を実施してきました。震災から4年以上が経過し被災地の実情が報道される機会も減ってきている今、直接被災地を訪問するスタディツアーを開催しました。復興に向けた取り組みを実際に見て、あらためて被災地の“今”を知る機会としています。

被災地の今を知る

時の経過とともに、日常を取り戻すことができている人もいる一方で、まだまだ困難な状況のなか、復興への長い道のりを覚悟しながらも、 必死にがんばっている人がたくさんいます。ツアーでは、東日本大震災の被災地のひとつである宮城県南三陸町を訪れ、震災直後の様子を現地のガイドからうかがいながら、復興に向けた取り組みを視察しました。2015年度は、11月、12月、2016年3月に2回と、計4回のツアーを開催し、40家族66名が参加しました。

旧防災対策庁舎にて献花・慰霊<br />
旧防災対策庁舎にて献花・慰霊

地域住民の復興への想い

今、南三陸の町は盛り土に囲まれています。町全体をかさ上げして高台とし、今後に備えるという計画がすすんでいるからです。行政は防災の観点から町全体を数メートルかさ上げしようとしていますが、15メートルの津波の脅威を目の当たりした住民からは。最大で も10メートルの高台の工事に対して効果を疑問視する声もあり、なかなか整備が進まない地域もあるとのことです。「南三陸は海とともにくらしてきた町。海 の表情を直接見ながら海の声を聞き、海に関する仕事をなりわいにして海に寄り添って生きていきたい」。語り部から、なかなか報道されない地域住民の気持ちを聞き、復興の難しさを痛感しました。

歌津の集会所で、仮設のお母さんたちと交流

かさ上げ工事がすすむ南三陸町

動きだした地元の取り組み

入谷地区の農漁家レストラン「松野や」の松野さんは、震災でご家族を亡くしながらも「避難でちりぢりになった南三陸の人が集まる場を作りたい」とレストランを始めました。被災地以外から訪ねる人に対しては震災当時の辛い体験を話すことで、「震災からの教訓」を伝えようとしています。

また、戸倉地区の海産物通信販売「たみこの海パック」の阿部民子さんは、地元に働く場が必要と、海産物通信販売「たみこの海パック」を立ち上げました。「仮設に入ったら、みんな呆けてしまってね。自分も含め、引きこもりがちになる人も出てきた、これはまずいと思ってね。」民子さんの作業所は今、近所のおかあさんたちがそれぞれの事情に合わせて働ける大切な雇用の場となっています。

震災当時を語る阿部民子さん

「松野や」の松野さんを囲んで記念写真

壮絶な体験に打ちのめされながらも復興に奮い立った南三陸の様子を見るにつれ、東日本大震災の影響はいまだ終息していないと思い知らされました。私たちはどんなことができるのか、考えさせられるツアーとなりました。 今後も被災地を訪問するツアーを開催し、被災地を訪問した組合員が、地域や身の回りの人に現状を伝え、被災地の現状と復興支援の取り組みを伝えるきっかけとしていきます。